衆院選で応援演説のため各地を飛び回る（左から）石破茂首相（自民党総裁）、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎選対委員長

衆院選（27日投開票）で石破茂首相（自民党総裁）、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎自民党選対委員長の3氏が、自民系候補の応援のため全国を飛び回っている。3氏は知名度の高さなどから人気弁士「ビッグスリー」（党関係者）と重宝される。一方で首相は苦戦と判断される選挙区を中心に投入されるなど、遊説先を地図に落とし込むと前半戦の傾向には違いも浮かび上がる。 【地図で見る】石破茂氏、高市早苗氏、小泉進次郎の遊説先 首相は公示日の15日、東日本大震災の被災地の福島県で第一声に臨み、21日までに16道府県29カ所を訪れた。「劣勢」「接戦」と判断された選挙区を中心に回っており、「優勢」は多くない。移動距離は北海道から鹿児島まで比較的長い。 高市氏は15日は地元・奈良2区で活動した後、1都9県21カ所で応援演説に入った。遊説先は9月の総裁選で自身を支援した前議員が中心で、党員・党友票で得票がトップだった地域も1都6県と多かった。高市氏はインターネット上で加害予告を受けており、警護の必要性から党のホームページでは遊説日程を公表していない。 「選挙の顔」が期待される小泉氏は1都2府9県37カ所で演説会や激励、練り歩きを行った。首相に比べると移動距離を短くし、応援会場の数は多くなっている。「優勢」「劣勢」「接戦」と選挙区の情勢に関わらず、ほぼまんべんなく訪問。高市氏と同じく訪問先は総裁選で自身を支持した前議員が中心となった。