令和に復活!? AE86に突如誕生した「新グレード」G16Eがヤバすぎるんですけど!!
NAのG16Eは思った以上にしつけのいいフィーリングだった
ステアリングコラムのキーホールにキーを差し込み右に2クリック捻る。なんか久しぶりだけど、ちょっと前までは当たり前だったエンジン始動の儀。"キュキュキュ"と軽快にセルモーターが回り、いとも簡単にG16Eエンジンに火が入る。 当時のハチロクって、"ギュン、ギュン、ギュイイイイイ~ン"ってな感じで、ちょっとセルの回りが重く、ひと呼吸おいて4A-Gエンジンが目を覚ます印象だったから、一瞬"おっ?"と思った。3気筒NAエンジンはアイドリングが1000rpmとちょっと高め。やっぱりこれ以下だとちょっと振動が大きくなる。 ブリッピングするとアクセル操作に対するエンジンの反応はシャープで、特にアクセルオフ時の回転の落ちがストンと心地いい。敢えてスロットル制御を入れていないとのこと。エンジン本来のレスポンスが心地いい。 なるべくコストをかけず、つまりコンバージョンキットとして市販化が実現した際にはお安く提供できるよう、極力エンジン内部には手を入れていないのだという。えっ?ターボだったG16EをNA化しているのに、カムプロファイルはそのままで、ピストンヘッド形状も変更なし。さらに圧縮比もターボ仕様のままって、それで大丈夫なのだろうか? G16Eは87.5×89.7mmのロングストローク。さらにターボエンジンにもかかわらず圧縮比は10.5と高いため、NA化に際してもそのままで対応できたのだという。ちなみに4A-Gは81.0×77.0mmのショートストロークで圧縮比は9.4。ターボのG16EのほうがNAの4A-Gよりも圧縮比が高いということに40余年の内燃機関技術の進化を実感する。 横置き用のG16Eを縦置きのハチロクに搭載するにあたり、クラッチハウジングを新設するとともにハチロクの車体メンバーと干渉するオイルパンの形状を変更し新設。4A-Gよりも背が高いため、エンジン下部に置かれるバランスシャフトを廃止してハチロクのエンジンルームに収めている。エンジンマウントブラケットは新設したが、車体側のサスメンバーやマウントはそのまま形状変更することなく流用した。