“オーバーツーリズム”に悩む京都市が『宿泊税』値上げへ 安価なゲストハウスからは不満の声も「びっくりというか腹立たしい」
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観光客でにぎわい過ぎる「オーバーツーリズム」が問題になっている京都市。宿泊税の引き上げに踏み出すことになりました。 11月6日、京都市の松井孝治市長に手渡された答申書。市が2018年に導入した宿泊税の引き上げが必要だと明記されています。 (京都市 松井孝治市長)「宿泊税をそれなりの額を追加的に頂戴して、市民生活と観光の両立、思い切った税の見直しを考えていく」 現在、宿泊料金2万円未満に対して200円、2万円以上5万円未満に500円、5万円以上に1000円と設定されている宿泊税。昨年度は過去最高となる52億円の税収となりました。 一方で、公共交通機関の混雑やゴミのポイ捨てなどオーバーツーリズムが問題となっていて、松井市長は今年2月、宿泊税の引き上げを公約に掲げて当選。今回、市の第三者委員会から出された答申は、その意向に沿ったものとなりました。 (市の第三者委員会が提出した答申より)「観光課題対策の強化や市民生活の向上の実感が得られる事業への数十億円規模の新たな財源を確保する必要がある」 しかし、宿泊費が数千円と低価格なゲストハウスからは不満の声が上がっています。 (ゲストハウス和楽庵 ルバキュエール裕紀女将)「私の宿でも1人3000円台だと、宿泊税200円といえども税率にすると約7%。一方で、2万円弱の宿だと宿泊税は約1%。さらに値上げというのは、正直びっくりというか腹立たしいというか…」 観光客は… (ブラジルから)「京都への観光客には影響があると思います。宿泊費がさらに高くなるので」 (ロシアから)「観光客がゴミを捨てたり何か問題を起こしたりする可能性もあるので、宿泊税の引き上げは仕方ないかな」 京都市の宿泊税は今後、引き上げ幅が検討され、2026年2月ごろまでに反映される見込みです。
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