高校生の息子を大学生になったら上京させたいと考えています。地方から東京の私大に進学すると4年間でどのくらい費用がかかるのでしょうか?
※文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について (参考2)国公私立大学の授業料等の推移」より筆者作成 国立大学と公立大学ともに、私立大学とは異なり文系や理系による学費の違いはありません。文部科学省の「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」に準じて、学費が決まっているからです。 ■学費以外に一人暮らしの費用がかかる 地方から東京の大学へ進学するとなると、学費以外に生活費がかかります。全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査」によると、下宿生の1ヶ月当たりの生活費は12万7500円で、その内訳は以下のとおりです。 ・食費:2万5880円 ・住居費:5万4130円 ・交通費:4330円 ・教養娯楽費:1万2840円 ・書籍費:1500円 ・勉学費:1260円 ・日常費:7330円 ・通話通信料:3190円 ・その他:2290円 ・貯金・繰越:1万4740円
私立大学にかかる学費を用意するための方法
子どもが私立大学への進学を希望しているにも関わらず、学費の準備が難しい場合は奨学金制度や日本政策金融公庫の教育一般貸付といった方法で工面してみてください。 独立行政法人 日本学生支援機構が運営する奨学金制度は、返済不要の給付奨学金と返済が必要(無利子または有利子)な貸与奨学金の2種類に分類されており、世帯の収入状況や学生自身の成績によって条件が異なります。その他にも、成績が優秀な学生は授業料が免除になるなど、大学独自の制度を設けている場合があるので、事前にチェックしておくとよいでしょう。 日本政策金融公庫の教育一般貸付は、最長18年まで借り入れが可能なローンです。固定金利年2.40%、上限額350万円となっており、大学の学費以外に以下の目的にも利用できます。 ・在学のために必要な住居費用 ・教科書代 ・教材費 ・パソコン購入費 ・通学費用 ・国民年金保険料など