超長期債が上昇、流動性供給入札は無難通過との予想-先物は軟調
(ブルームバーグ): 17日の債券相場は超長期債が上昇。この日行われる超長期ゾーン対象の流動性供給入札が無難に消化されるとの観測から先回りの買いが入っている。半面、先物相場は買い先行後、売りに押されて軟調となっている。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、米金利が上がりにくいとみて国内債に押し目買いが入っており、相場を支えていると指摘。流動性供給入札については「今回は警戒感は出ておらず、無難に通過できる」と述べた。
財務省は17日、残存期間15.5年超39年未満を対象とする流動性供給入札の実施を通知した。発行予定額は前回8月27日入札と同額の4000億円程度。
27日投開票の衆院選で、自民、公明両党の与党が合わせて過半数を確保する公算だと、読売新聞と毎日新聞がそれぞれの序盤情勢調査を基に17日付朝刊で報じた。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、仮に自民が単独過半数を下回れば石破茂首相の求心力が低下し、退陣まではいかないまでも政権・政策運営は変わり得ると指摘。相場への影響はさまざま考えられるとし、「少なくとも衆院選の結果を見極めるまでは、先行き不透明感から動きにくさが意識されそうだ」とした。
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Hidenori Yamanaka