2024年 注目の鉄道ニュースは? 新幹線開業に新型新幹線・特急車両のデビューも
■開業54年で初の“延伸” 北大阪急行 箕面市へ
2024年、もう1つの新路線は大阪府に誕生します。 1970年に開業し、その年の大阪万博輸送にも貢献した北大阪急行線が3月23日延伸開業します。開業するのは千里中央~箕面萱野間2.5キロ。途中に箕面船場阪大前駅が設けられます。沿線には大阪大学のキャンパスが移転してきたほか、住宅や商業施設の開発も進んでいて、大阪メトロ御堂筋線を介して梅田やなんばに直結することで、箕面エリアの利便性が高まります。
■山形新幹線「つばさ」に最高速度300km/hの新車両「E8系」導入
もう1つの明るい話題は、やはり新型車両のデビューです。JR東日本の山形新幹線「つばさ」に新車両E8系が3月16日ダイヤ改正で導入されることです。最高速度が従来のE3系の275km/hから300km/hに向上することで東京~山形間は最大4分短縮されます。 「つばさ」と福島以南で併結する東北新幹線車両もE2系からE5系に変更され、今後増備されるE8系の300km/h運転を支えます。東北新幹線では1997年に秋田新幹線「こまち」の併結相手としてデビューしたE2系も終焉の時が迫りつつあるようです。
■こだわりのデザイン新型「やくも」デビュー さよなら「最後の国鉄型特急」
一方、JR西日本は岡山と出雲市(島根県)を結ぶ特急「やくも」に4月6日から新型車両273系を順次投入します。ブロンズカラーをまとった新車両、車内外のデザインは、JR西日本「ウエストエクスプレス銀河」やえちごトキめき鉄道の観光列車「雪月花」などを手掛けたデザイナー川西康之さんによるものです。
通常の普通車座席、グリーン車座席に加え、家族連れやグループに喜ばれそうなボックスシート(名称:セミコンパートメント)も設置。このシートには空間をフルフラットにして足を伸ばしながら移動できる仕掛けもあり人気が出そうです。
そしてこの新型車両に代わって引退していく車両もあります。旧国鉄時代から走り続けた381系車両です。全国でも国鉄型特急が定期列車として走るのはここだけとなりました。273系への交代を控え、懐かしい国鉄特急色やスーパーやくも色など3種類のリバイバルカラーも登場したことで、鉄道ファンは大いに盛り上がっています。リバイバルカラーは6月末までに順次引退する一方で、現行カラーの完全引退時期は未定とされますが、予断は許さない状況と言えるでしょう。