【プロ野球交流戦はここを見逃すな!】「パ強セ弱」も今は昔、ここ数年は大接戦! "混セ"への影響は?
今年で19回目を迎えるプロ野球セ・パ交流戦が5月28日に開幕する。対戦相手が変わり、流れも変わる約1ヵ月の熱き戦いを思う存分楽しむために押さえておくべきキーポイントを一挙紹介!【プロ野球交流戦はここを見逃すな!①】 【写真】中畑清元監督が率いた2015年、DeNAは交流戦で大失速した ■セの混戦は阪神と巨人が原因? 交流戦がスタートした2005年から2019年までの15年間はパが14勝1敗と圧倒し、一時は「パ高セ低」とまで呼ばれたが、ここ数年はセが反撃。2021年、2022年と連続で勝ち越し、昨季はパに負け越したものの、勝率1位に輝いたのはDeNAだった。 また、昨季交流戦はセの投手陣の奮闘が目立った。防御率上位10傑のうち7人がセの投手で、髙橋宏斗(中日)と才木浩人(阪神)に至っては防御率0.00を記録。 本誌おなじみの野球評論家、お股ニキ氏は、「2019年頃まではパの投手が優秀でしたが、最近はセの投手のほうがハイレベル」と以前から語っていたが、数字で証明されたカタチだ。お股ニキ氏が言う。 「もはや格差はありません。そもそも、各リーグの6球団がどこもずっと同じ野球をしていると思い込みすぎ。リーグごとに多少の傾向はあるものの、年代ごと、シーズンごとに勢力図は変わります」 では、今季の傾向は? 「ソフトバンクが投手力、打力、守備力すべてでずばぬけていて、次のグループが阪神、巨人、日本ハムです。日本ハムはソフトバンクの陰に隠れていますが、今季は開幕からしっかりと貯金をつくっており、チームとしての成長を感じます」 ソフトバンクに次ぐ戦力を持つ球団として、セで名前が挙がったのは阪神と巨人だ。セは現在、1位から6位まで5ゲーム差ほどの大混戦状態が続いているが、「原因のひとつは阪神と巨人の2球団がピリッとしないこと」とお股ニキ氏は分析する。 「投手陣はいいのに野手があまり打てず、守備もかつての不安定さが出てきてしまい、僅差でしか勝てないのが今の阪神です。接戦が続くため、ハビー・ゲラと岩崎優のダブル守護神に依存しすぎで、中継ぎ陣も登板過多。 鍵を握るのは桐敷拓馬と島本浩也の両左腕ですが、明らかに使いすぎ。投手の駒は豊富ですが、負担をうまく分散できないとシーズン終盤の大事な場面でへばってしまう危険性もあります」