エミー賞監督、静岡県のPR動画制作 3月ごろ公開 文化財題材、海外向けに
静岡県は、米国テレビ番組最高峰の「エミー賞」受賞経験があるオーストリア出身の映画監督シビラ・パトリチアさんの協力を得て、県内の文化財を題材にした海外向けPR動画の制作を進めている。2025年3月ごろに県のユーチューブチャンネルなどで公開する。 インバウンド(訪日客)に人気の京都府や東京都にはない静岡県ならではの魅力を外国人の目線で発信し、誘客につなげるのが狙い。パトリチアさんは浜松市浜名区の方広寺や同市天竜区の秋葉山本宮秋葉神社、静岡市駿河区の久能山東照宮や同市清水区の三保松原などをカメラに収めた。伊豆地域でもロケを行った。 世界遺産富士山の構成資産となっている三保松原では、夕日に照らされた富士山や松並木が続く「神の道」を丹念に撮影した。パトリチアさんは「静岡県内の文化財は自然に溶け込んでいて、静かな環境でさまざまな体験もできる。東京から近いのも魅力」と語った。 県文化財課の鈴木安由美課長は「インバウンドの観光に文化財は欠かせない。本県の歴史、文化、自然の素晴らしさを広くアピールしていきたい」と話した。
静岡新聞社