高2死亡…学校が謝罪、乗っていた車が横転 深夜の高校グラウンドで、助手席から身を乗り出していた17歳 最大の落ち度は「鍵の管理」 憔悴しきった生徒ら、話を聞けない状況
法人側は、部員や他の生徒が鍵の管理方法を知った経緯は不明と説明。生徒らが警察に対して「過去にも運転した」と話していることについては、「サッカー部の監督、コーチは『そういうことはないだろう』と話した。グラウンドで車に乗った形跡が見つかったこともない」とした。 同校では、サッカー部や他の運動部でナンバープレートのないグラウンド整備用の車が6台ある。今後、同法人の系列の学校を含め、ナンバーのない車の使用を廃止し、グラウンド整備専用のトラクターを導入して、厳密な鍵の管理を徹底する方針としている。 事故原因や学校の管理体制については、県警の捜査に協力し、全容解明が進んだ段階で田中理事長やサッカー部の監督、コーチらの責任や処分を検討するという。 現在、総合グラウンドを使用する野球部や陸上部など五つの部活は練習を停止。他の部活を含めた今後の大会出場について、町田弦校長は「生徒の意思を尊重する。今は一生懸命練習している」と話し、辞退などの予定はないとした。
■車管理の監督ら、任意事情聴取へ さいたま市西区西遊馬の私立埼玉栄高校のグラウンドで16日発生した事故で、事故車両を管理していたサッカー部の監督やコーチらについて、県警が任意の事情聴取を行う方針であることが19日、捜査関係者への取材で分かった。車両の管理に不備があった可能性があり、業務上過失致死の疑いも視野に捜査する。 捜査関係者によると、当初は事故があった車両には同校2年の男子生徒3人が乗っていたとされていたが、その後の捜査で1年の男子生徒(16)も同乗していたことが判明。事故後に現場から立ち去っていた。4人はいずれも同じ寮に住んでいたという。 車を運転していた男子生徒(16)は県警の任意の事情聴取に対して、過去にも同様にグラウンドで車を運転していた旨の話をしている。公道ではなく同校敷地内で発生したことなどを踏まえて、県警は自動車運転処罰法違反の過失致死や危険運転致死などの疑いがあるとみて調べている。