今の取り組み継続を 専門家会議が会見(全文3)1年とか半年とか誰も言えない
13都道府県以外は再開に向けたグループか
東京新聞:東京新聞の森といいます。ありがとうございます。2つの、まだまだ厳しいところと少し再開も考えていくところが分かれてくるというようなお話だったと思うんですけど、現状ではまだ、当面は現状維持というお話でしたけれども、正直、地方ではほとんど死者が出てなかったり感染者が出ない日がかなり続いているような県もあるわけなんですけれども、まず、基本的にこの2つのグループっていうのは大まかに言うと、13の都道府県はまだ厳しくて、かなり、そうでないところっていうのは再開に向けたグループというような理解でいいのかということと、それから下のほうの、下というか再開できるほうというのはいったい、ではもうすでに落ち着いているようにも見えるわけなんですけれども、それというのはいつになったらそういう再開ができるのかというところを教えてください。 脇田:まずはそれぞれの地域の状況ですね、ここについてはさらに詳細な解析を今後ももう少し続けていって、近日中にまたお知らせをしたいということがございます。それと感染の状況に加えて、やはり医療の提供体制が十分に整備できているかというところが、われわれかなり懸念をしているところになります。現在それほど感染者がなくても、地域によっては感染が急激に広がると一気に医療に対して負荷が掛かるということですので、今、緊急事態宣言がある状況で地方自治体の、特に知事のリーダーシップによってそういった体制を整えていただく必要がある。そういった医療提供体制が十分に見える化をしていただくということも1つの指標にしているということになります。
今の努力をずっと続ければいいのか
東京新聞:もう1点だけすいません。西浦先生の8割のモデルでいうと、0.5という再生産数というのは目標の数字なわけで、まだ東京は厳しいといいつつも、今それは達成しているわけで、じゃあ今ぐらいの努力をずっと続けていけばいいという理解でいいのかという。 それからちょっとあまりに近過ぎる時間の質問かもしれないですけど、今日また結構、東京都は160人ぐらいというかなり厳しい数字が出てるんですけれども、一時的なものなのか、何かそうすると考えが変わる可能性があるのか教えてください。 西浦:まず再生産数に関してなんですけども、再生産数に関しては、また次週に入って以降も定期的にアップデートを続けていって、0.5って言っているようなその水準をしっかり維持できる、下回るということを確認していくことが必要です。これはだいたいいつも2週間遅れで結果が出るんですというお話を私、させていただいているんですけど、今のゴールデンウィークの接触の削減というのは、実際のところは5月の中旬~下旬になってから感染として見られていくものなんですね。そういう時間の遅れを持って制御が進んでいくので、今の現時点でどうなっているのか、足元がどうなっているのかというのが少し遅れを持たないと見えないということがとても難しい点なんですけど、今の時点で達成できているものを取りあえずまずは維持をすると。しっかりと新規感染者数が減るところまで持続をして、今、医療の体制としては重症患者の方がやはりたくさんいらっしゃる状況ですので、その逼迫した状況をまず改善するというところまでが達成しないといけないことだと考えています。今日の件に関してはお願いします。 尾身:今までのこのカーブを見ても、だいたい大きな傾向として、やっぱり院内感染とか集団感染を起こすと、ベースにあるけど、それが、その報告がされるとばっと上がるんですね。だから今回、160ですか、われわれはまだ見てませんけども、そういうことなのか。一番心配なのは、そういうクラスター感染じゃなくて、もうじわじわ地域でいってるともっと深刻ですけど、今回のがどこかのクラスターの、院内とか高齢者の施設かということが報告されたのか、まだちょっとわれわれはその情報がないのでですけど、そういうことで、これももちろんわれわれはこれからも警戒を怠らないで見ていきますから、今回のことはそういうことなのかどうかが一番われわれの関心事であります。 東京新聞:ありがとうございます。