佐々木朗希のMLB移籍をロッテが容認した理由をメジャー関係者「そもそもドラフトの時点で…」
ロッテ・佐々木朗希投手(23)のポスティング移籍がいよいよ動き出した。 9日、ロッテは佐々木側がかねてから要望していた入札制度でのメジャー移籍を容認。松本尚樹球団本部長は「今年までの5年間の総合的な判断として彼の思いを尊重することにしました」と語り、日本ハムが2017年オフに大谷翔平投手(30=現ドジャース)をメジャーに送り出した時期と同じNPB5年目終了時での移籍にゴーサインを出した。 今後は速やかに申請手続きを取り、MLB30球団が待ち構える移籍市場に目玉の165キロ右腕がエントリーされることになる。 佐々木は「入団してからこれまで継続的に将来的なMLB挑戦について耳を傾けていただき、今回こうして正式にポスティングを許可していただいた球団には感謝しかありません。ロッテでの5年間はうまくいかなかったことも多かったですがどんな時もチームメート、スタッフ、フロント、そしてファンの皆様に支えられながら、野球だけに集中してここまで来ることができました」と球団への感謝を語った。 その上で「一度しかない野球人生で後悔のないように、そして今回背中を押していただいた皆様の期待に応えられるように、マイナー契約から這い上がって世界一の選手になれるよう頑張ります」と不退転の覚悟を語った。 こうなることを想定し8月後半からはカブスのジェド・ホイヤー編成本部長、パドレスのA・J・プレラーGM、レンジャーズのクリス・ヤングGMらMLB各球団の編成幹部が続々と来日し、〝佐々木詣で〟が本格化していた。 佐々木のレギュラーシーズン最終登板となった10月1日の楽天戦(楽天モバイル)には大本命といわれるドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長が、まるで図ったように本国から視察に訪れ「彼は素晴らしく才能がある投手であることは明らか。多くの才能のある投手を見て来たが、彼は過去に米国に来た才能のある投手達の仲間に入る人材」とラブコールを送っていた。 表立って交渉することもなく、ロッテがすんなり移籍容認を発表したことに多くのメジャー関係者は「昨オフの交渉の中で決まっていたこと。ロッテにイニシアチブはなかった」との認識で一致いる。 メジャー側がつかんでいる佐々木とロッテの関係性はこうだ。 「そもそもドラフトの時点で佐々木側はロッテの指名を望んでいなかった。ドラフトで指名権を獲得してから当時の井口監督が大船渡に指名あいさつに出向くまで12日間のタイムラグがあったのも、そのギャップを埋める話し合い、入団の条件が話し合われていたからだと聞いている。その条件は昨年の契約交渉の長期化であり、今回、5年目での移籍容認という結論に表れている」(NPBに詳しいメジャー関係者) ともあれ動き出した今オフ、MLB移籍市場の超目玉右腕のポスティング移籍。ドジャースという大本命があり、「25歳ルール」の適用によりマイナー契約しか結べない「バーゲンセール」での獲得合戦がどんな展開を見せるのか、注目だ。
東スポWEB