年収の壁を超えると「生涯可処分所得は合計1200万円増」政府試算…「パートor正社員」厚生年金はいくら違う?
パート?正社員?老齢年金の金額はどれほど変わるのか
政府の試算によると、出産後の働き方によって世帯の年金所得(生涯可処分所得)は以下のとおり変わるとしています。 ・再就職しない:7600万円 ・年収の壁の範囲内で100万円を稼ぐ:7700万円 ・年収の壁を超えて150万円を稼ぐ:8400万円 ・正社員として働く:9300万円 なお、出産で離職しなかった場合は正社員で9900万円、非正規フルタイムで9000万円です。 厚生労働省が5月に公表した「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」という資料では、複数パターンでモデル年金目安額(月額)が紹介されています。 こちらによると、夫婦の働き方及び報酬ごとのモデル年金は以下のとおりです。 ・夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円 ・夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万000円:24万9777円 ・夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円 ・夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円 ・夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円 ・夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円 ・妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円 ・妻が報酬30万000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円 ・妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円 ・夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円 ・夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円 ・夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円 ・夫が報酬32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円 ・妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円 ・妻が報酬30万000円+夫が国民年金のみ加入:20万494円 ・妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円 扶養内におさめれば国民年金のみとなるので、夫婦で月額20万円を超えるのは配偶者の給与次第となります。 生涯所得だけではイメージがつきにくいものの、月額でみるとその差を意識しやすいかもしれません。