来月ノーベル平和賞授賞式 授賞式が行われるオスロに向かう高校生ら決意新たに
広島テレビ放送
日本被団協が受賞したノーベル平和賞。来月、ノルウェー・オスロで授賞式が開かれます。広島からも被爆者や高校生らが出席します。現地訪問を前にそれぞれの決意を聞きました。 11月18日朝、ノーベル平和賞の授賞式に出席予定の高校生4人が原爆ドームを訪れました。案内するのは広島の高校生です。 ■基町高校 甲斐なつきさん 「1945年8月6日に真上で原子爆弾がさく裂したので上のドームの屋根が銅製だったので溶け落ちて奇跡といっても過言ではない状態で残っています」 4人は核廃絶を願い、署名活動を続ける広島と長崎、熊本の高校生です。この日は、爆心地を訪ねるなどして、広島の原爆を肌で感じました。 ■高校生 「よろしくお願いします」 4人が、現地・オスロに行く前に聞いたのは豊永恵三郎さんの被爆体験。 ■豊永恵三郎さん 「突然、私の真後ろでダダとすごい音がしたの。怖いでしょ。600メートルから光がきたらはやい。母の顔は全部やけど。右手もやけど、ほとんどの人がそうだった」 9歳で被爆した豊永さん。88歳の今、若者に思いを託します。 ■基町高校 甲斐なつきさん 「(現地での)プレゼンテーショ ンに被爆者の方の思いを入れようという話になった。(被爆者の)鮮明な感情を伝えていければいいなと思う」 世界中が注目するノーベル賞の授賞式。高校生たちは、広島の思いも受け取り決意を新たにしていました。 ■長崎東高校 津田凜さん 「ノーベル平和賞の受賞は明るいことだと思うが、その裏には被爆者の辛い過去、大切な人だったり家族を亡くし た悲しい過去を思い出して、それを未来につなげている。被爆者の方々がしてきた葛藤を無駄にしないようにそしてバトンを落とさないようにつなげていく義務があると思っています」 被爆者の小倉桂子さん。授賞式にあわせて開かれる催しで体験を語ります。 ■小倉桂子さん 「核兵器を使ったらどうなるかというのを自分の体験を通して 知っていただく。若い人たちにあなたは何をすると言います。私は伝える。それから語り合い行動を起こすのはあなたたちですよと」 一方、日本被団協が授賞式に出席するためにはじめたクラウドファンデイングはわずか1日あまりで目標の1000万円に到達。きょうの時点では、すでに2000万円を超える支援が集まっています。 日本被団協とともに現地に向かう高校生。17日、その姿は原爆資料館にありました。 ■大原悠佳さん 「こんなにも恐ろしいことがあったのに、なぜ核兵器がなくなっていかないのかなという疑問が自分の中で大きくなりました」 来月のノーベル平和賞授賞式に向け、広島の惨状を目に焼き付けた4人。託された思いを現地で伝えます。 ■津田凜さん 「被爆体験をしていないからこそ説得力がどうしてもなくなって しまう部分があると思うがどう補って若者の方々の心を動かしてここからの知って終わりではなく知ってどう行動に移してもらえるかを大切にして伝えていきたいなと思う」 (2024年11月18日 放送)