櫻井翔が型破りな家庭教師に…「家族ゲーム」

2013年に放送された櫻井翔主演のドラマ「家族ゲーム」(フジテレビ系) 。1981年に「第5回すばる文学賞」を受賞した同名小説を「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(2019年、日本テレビ系)の武藤将吾氏が新たに解釈した同作がFOD・TVerで順次無料公開され、注目を集めている。現在無料公開中の第9・10話では、謎めいた家庭教師・吉本荒野(櫻井)の真実がすべて明かされた。(以下、ネタバレがあります) 【写真】20年以上前…「木更津キャッツアイ」時代の櫻井翔 ■櫻井翔“吉本荒野”が慎一に託した願いとは？ すでに何度も映像化され、映画で松田優作が、ドラマで長渕剛や鹿賀丈史が主演を務めてきた「家族ゲーム」。2013年の櫻井版では、「東大合格率100％の天才家庭教師！」という触れ込みの家庭教師・吉本荒野(櫻井)が、高校進学すら危うい沼田家次男・茂之(浦上晟周)を予測不可能なやり方で教育していくストーリーが描かれている。 茂之の学業といじめ問題に加え、優等生を演じてきた長男・慎一(神木隆之介)の万引きや成績急落問題、さらに父・一茂(板尾創路)は会社をクビに、母・佳代子(鈴木保奈美)は株取引で大損…と第8話までに問題が噴出し、沼田家は急速に崩壊へと向かっていた。 続く第9話で明かされているのは、吉本の本当の姿。彼が“田子雄大”だった頃の本当の姿を知った慎一はショックを受ける。そして最終話(第10話)では、吉本に「家族を再生させろ」と最後の命令を受けた慎一が家族と向き合う姿が描かれる。 ■「俺は“吉本荒野”になる」 「世の中の悪意をすべて断ち切ることはできない。でも悪意に立ち向かっていく人間を育てることはできるんじゃないか」「純粋で優しい人間でもたくましく生きていけるように、俺は“吉本荒野”になる」。8年前、生徒の死を通して田子は、悪の体現者・吉本荒野として生きることを決めた。第10話では、そんな彼が綴っていた沼田家の記録から、沼田家の本当の問題があぶり出される。 ■「沼田家は最低の家族だった」吉本、最後の授業 「沼田家は今まで受け持った中で最低の家族だった」。家族の前で、吉本がつけていた記録を読む慎一。その声はいつしか吉本の声に変わり、沼田家の面々の脳裏には、教壇に立つ吉本の姿が現れる。 「この家にいるのは家族じゃない。ルームシェアしてるただの同居人だよ」「相手に伝える努力もしないで『家族だから言わなくてもわかる』なんてお前らエスパーかよ！そんなもんは、単なる幻想なんだよ」。 それは“魂の授業”そのものだ。令和のいま聞いても鮮烈で説得力のある言葉を、吉本が全身全霊で訴えていく。吉本荒野(田子雄大)役の櫻井による“魂の演技”が強烈な印象を残す、クライマックスの名シーンだ。 今回の無料公開で、視聴者からも改めて「大人になった今見るとすごく考えさせられる作品だった」「櫻井くんの演技にしびれた」「最終回のメッセージが全く古くなくて、むしろ今の時代に合ってるとさえ思えた」と熱い感想が飛び交う注目を集めている。 「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」では人気ドラマを順次、FOD・TVerにて無料公開中。「家族ゲーム」の第9話が12月2日(月)まで、初回と最終話が12月5日(木)まで無料で視聴できるのに加え、12月は「コンフィデンスマンJP」(2018年)、「ラジエーションハウス2～放射線科の診断レポート～」(2021年)、「監察医 朝顔」(2019年)、「メイちゃんの執事」(2009年)、「ラッキーセブン」(2012年)、「白い巨塔」(2003年※11話以降)などがラインナップされている。