『スカイキャッスル』韓国版と日本版に感じた“差” 原作では描かれなかった衝撃的な描写も
韓国で2018~2019年に放送され、社会現象を巻き起こした大ヒットドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』の日本リメイク版『スカイキャッスル』が、7月25日からテレビ朝日系で放送がスタートした。前回の記事では、オリジナル版の紹介や、日本版キャストとオリジナル版キャラクターとの比較、日本版ならではの新要素への期待などを書いたが、今回は第1話を観た上で、韓国版と比較した印象や違いについて書いてみたい。 【写真】“セレブ妻”が暮らす高級住宅街・スカイキャッスル ※本稿には第1話のネタバレを含みます まず思ったのは、キャラクターの再現度が非常に高いということ。大人から子どもまで、どのキャラクターもオリジナル版を彷彿させ、特に主人公・浅見紗英(松下奈緒)の夫・英世(田辺誠一)のビジュアルと雰囲気がそっくりで、思わずニヤニヤしてしまった。紗英、二階堂杏子(比嘉愛未)、南沢泉(木村文乃)、夏目美咲(高橋メアリージュン)、そして九条彩香(小雪)の5人の主要キャラクターも、韓国版にかなり寄せていることが感じられた。 ただ、病院内での権力争いは、日本のドラマでもよく描かれているので、スカイキャッスルに暮らす英世ら夫たちの職場での駆け引きは、違和感なく観ることができたが、日本は韓国ほど、子どものための親同士の受験バトルが白熱しているようには思えないので、紗英と杏子が受験コーディネーターの九条を取り合う場面には、それほど気持ちが熱くはならなかった。 また、紗英や杏子の子どもたちよりも年上の息子を持ち、先に超難関の帝都医大付属高校に息子を合格させた冴島香織(戸田菜穂)は、オリジナル版よりも品が良く、優しい女性に見え、人間関係のドロドロ感も少なめに感じた。それなのに、高所からの飛び降り自殺をしてしまうところに衝撃を受けた。韓国版では、香織にあたる人物は、雪が降る中、夫の猟銃を自分に向けて撃って亡くなる。そこが、日本版の第1話との大きな違いだと思うが、撃った後の描写がない韓国版と異なり、飛び降りた後の血まみれの遺体を映すというショッキングな場面があった日本版は、かなりチャレンジングだと思った。