韓国旅客機の着陸失敗で死者179人、車輪作動せず炎上-生存者は2人
(ブルームバーグ): 韓国南西部の務安国際空港で29日午前9時(日本時間同)ごろ、チェジュ(済州)航空が運航する旅客機が着陸に失敗し、炎上する事故が発生した。聯合ニュースによると、179人が死亡し、乗客・乗員181人のほとんどが命を失う大惨事が起きた。
救助された客室乗務員2人の生存が確認されたものの、韓国では過去最悪の旅客機事故の一つとなる。
複数の韓国政府当局者によれば、バンコク発2216便には、乗客175人と乗員6人が搭乗していた。日本人の搭乗者は確認されていないと共同通信が伝えた。日本の外務省関係者を引用した。乗客2人はタイ国籍だった。
「ボーイング737-800」のパイロットは最初に着陸をいったん試みたが中断した。聯合ニュースによると、着陸装置が正常に作動しなかったため、車輪が展開しないまま胴体着陸し、滑走路の外壁に衝突した。フライトレーダー24のデータによれば、過去に2件の墜落事故を起こし、多数の死者を出したMAXシリーズではなかったという。
韓国の国土交通省は午後の会見で、鳥が航空機に衝突するバードストライクの危険について務安国際空港の管制塔が午前8時57分に警告した後、パイロットが救難信号を発し、数分後に事故が起きたと説明した。
二つのブラックボックス、フライトの重要な統計データやパフォーマンスメトリクスが記録されるフライトデータレコーダーと、コックピット内の会話や音声を録音するボイスレコーダーは、当局によって回収された。
「非常戒厳」の宣布を巡り、尹錫悦大統領の弾劾訴追案が国会で可決され、内乱容疑で大統領が捜査対象になったほか、大統領の職務を代行する韓悳洙首相の弾劾訴追案も可決されるなど、政治危機が深まる中で今回の事故は発生した。
今月25日にはアゼルバイジャン航空の旅客機がカザフスタン西部アクタウ近郊で墜落し、多数の死者が出たばかり。
原題:Jeju Air Crash Kills 179 in Worst-Ever South Korean Accident (2)、Jeju Air Crash Kills Over 160 in Worst-Ever Korean Accident (1)(抜粋)
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