「責任を感じている」帝京・金田監督はセンバツ遠のく敗戦悔やむ、チームは守備力強化も大事な一戦でミス連発【秋季東京都大会】
<秋季東京都高校野球大会:二松学舎大付7-0帝京>3日◇準決勝◇スリーボンドスタジアム八王子 【動画】「圧倒する帝京」の復活へ。10試合16発の爆発的打撃力で這い上がった都の名門 2011年夏の甲子園以来、甲子園が遠ざかっている帝京。春季東京都大会連覇、夏準優勝を果たした強力打線から一転、今秋は守備力を強化して「守り勝つ野球」で勝ち上がってきたが、この日は終盤のミスが響いて敗戦。指揮を執る金田 優哉監督は「夏に自滅で負けているので、守備は徹底的にやっていましたけど打てなかったです」と唇を噛んだ。 試合は2点を追いかける4回、流れを変えるべく準々決勝の直前に怪我を負い、出場を回避していた村松 秀心投手(2年)が登板。「正直まだ痛みも残っている」中でも投打の中心に頼らざるをえない苦肉の策だった。それでも序盤から140キロ台のストレートで押して二者連続三振。イニングを三者凡退で抑えると、続く攻撃では先頭で出塁して流れを引き寄せたかに見えた。しかし、続く打者が初球で犠打を失敗すると、その後に二死満塁の好機を作りながらあと一本が出ず。直後に失点を許すと二松学舎大付が主導権を握った。村松は「最初の打者に粘られたことで、終盤になって足をのせることができなくなり、持ち味の変化球がキレずに打たれてしまった」と冷静に振り返る。満身創痍の中でも気持ちの乗った投球を見せていたが、流れを掴み切ることが出来なかった。 来春以降、チームに欠かせない人物であることを証明した右腕は「実力が全然足りない」とキッパリ。新チームが始まってきてから「甲子園」という言葉が選手間で飛び交い、意識することもあったというが「私生活から気を抜かないことが大事。甲子園のために生きていると思っているので、一人ひとりが見直して野球の技術向上にも繋げたい」と気持ちを込める。まずは怪我を癒し、聖地切符を掴むべく冬場の練習に備えるという。 今秋は2回戦で佼成学園、3回戦で関東第一など強豪を倒してきたが、またもや”あと一歩”の所で逃してしまった。金田監督は「目の前に自分たちの夢が叶うところまで来て、力を発揮しなきゃいけないし、監督として発揮させなければいけない」と話し、「こういう(惜しい所での)敗戦が続いているので、監督の差というか。責任を感じている」と厳しい表情。帝京を率いるプレッシャーについて問われると「なかなか東京を勝つのは難しい。春夏決勝までいって、秋は準決勝。もう少し…」と、悔しさを押し殺していた。