高速道路無料化は2115年! 「ドラえもん誕生」からたった3年後に実現か? こんなこと約束できたらいいな♪
10回延長された無料化計画
当初、高速道路は借金で建設され、その返済が完了した後に無料化される予定だった。しかし、計画通りには進まず、無料化の時期は何度も延長されてきた。国土交通省によると、これまでに10回もの計画延長が行われたという。 その背景には、日本の高速道路の料金制度 「料金プール制」 が関係している。この制度では、1路線ごとに料金の収支を分けるのではなく、高速道路全体で収支を管理する。これにより、例えば名神や東名で得た収入を他の路線の建設費用に充てることができ、現在の広大な高速道路ネットワークが築かれた。 しかし、当初の計画では借金返済が予定通り進むはずだったが、実際には返済が遅れ、逆に高速道路の借金は年々膨らんでいった。そのため、無料化は何度も延期されることとなった。 また、小泉政権時代には「日本道路公団」の慢性的な借金問題が取り上げられ、2005年には高速道路事業が民営化され、NEXCOが誕生することとなった。
料化は2115年まで延長決定
現在予定されている高速道路の無料化の時期について、2023年に、これまでの2065年までの方針が50年延長され、91年後の 「2115年」 まで引き延ばすことが決定された。ちなみに、2115年というと、人気マンガ・アニメのドラえもんが2112年9月3日生まれのため、 「ドラえもんが生まれてから3年後」 となる。実にシュールだ。つまり、今の私たちが生きているうちには、無料化は実現しないのだ。 無料化されれば、利用者にとってはうれしいことだが、その一方で弊害もあるのは事実だ。私たちが作り上げてきた負債を未来の人々に負わせるのはどうかとも思う。無料化への道のりは長く険しいのだ。
無料化社会実験、政権交代で終息
2010(平成22)年度に、高速道路が無料となる社会実験が行われた。 この実験は、民主党が以前から掲げていた高速道路無料化のマニフェストに基づいて実施されたもので、2009年に政権を獲得した後にスタートした。民主党は2003年から 「地方を活性化するとともに、流通コストの削減を図る」 を目的として、高速道路の無料化を提案していた。 その実験は2010年6月28日に開始され、地域経済への影響や渋滞、環境への効果を調査することが目的だった。当初、 ・37路線50区間 ・合計1626km が対象となり、これはNEXCO3社が管轄する高速道路全体の約18%に相当する距離だった。 2011年2月には翌年度の計画案も発表されたが、同年3月11日に東日本大震災が発生したことを受け、復旧・復興のための資金が必要となり、2011年6月20日に無料化実験は一時的に凍結された。 その後、2012年の総選挙で民主党が大敗し、自民党が政権を再び握ったため、この無料化社会実験は実質的に終了した。