東京メトロ、有楽町線・南北線の延伸工事を開始 2030年代半ばに開業予定
東京メトロは5日、有楽町線および南北線の延伸プロジェクトについて、同日に工事に着手したと発表した。 【画像】新駅はどこに? 有楽町線延伸事業の平面図・縦断面図を見る 有楽町線の延伸プロジェクトは、現在線の豊洲駅から分岐し、半蔵門線の住吉駅に至る、約5.2キロ(建設キロは4.8キロ)の建設事業。途中、枝川、東陽町、千石の3つの途中駅(名称はいずれも仮称)を設置し、東陽町駅では東西線と接続する。 路線は全区間が地下で、駅部を除いてはシールドトンネルを構築。うち、豊洲~千石間は複線シールドトンネル、千石~住吉間は単線シールドトンネルとする。途中駅の駅構造は、枝川駅が相対式2面2線、その他の2駅が島式1面2線。また、起点となる豊洲駅では、既存線の新木場駅方面でホームを増設するなどの改良工事をあわせて実施する。 有楽町線延伸事業の総建設費は、約2690億円。同区間の建設により、豊洲~住吉間の所要時間は20分から9分へと短縮するほか、東西線の木場~門前仲町間におけるピーク時1時間の混雑率を、約20パーセント低減できるという。 南北線の延伸プロジェクトは、白金高輪駅から品川駅に至る、約2.8キロ(建設キロは2.5キロ)の建設事業。途中、白金台駅や、浅草線高輪台駅付近を通過するが、途中駅は設置しない。 路線は全区間が地下で、白金高輪駅から白金台駅付近までは、現在の南北線のトンネル直下を進む。白金台駅付近から品川駅までは、都が整備事業を進める道路「環状4号線」の直下を経由。品川駅は、JR線や京急線の駅の西側、国道1号(第一京浜)の地下に建設する。 南北線延伸事業の総建設費は、約1310億円。同区間の建設により、赤坂や六本木といった都心部と品川駅が直接結ばれることで、都心部とリニア中央新幹線や羽田空港とのアクセス利便性向上が期待されている。 有楽町線と南北線の延伸区間の開業は、いずれも2030年代半ばを予定している。