「むきだしのSNSだけが情報」 世田谷区長、兵庫知事選で問題提起
東京都世田谷区の保坂展人区長は18日、斎藤元彦氏(47)が当選した兵庫県知事選について、「本格的なSNS時代が到来した」との見方を示した。一方で、真偽不明の情報が拡散したことなどから、「課題が残った」ともした。 定例の記者会見で述べた。保坂氏は、SNSや動画共有サイトの選挙への影響力が強まったとした上で、「候補者が身に覚えのない情報を対立候補の支援者から投げつけられた時に、情報がどんどん増殖してしまう」と指摘。ファクトチェックをする第三者機関の必要性についても言及し、「メディアの検証も全くなく、むき出しのSNSだけが情報となっている。(有権者は)何が本当のことか分からなくなってしまう」と懸念を示した。 保坂氏は、「当選は考えていない」として斎藤氏の応援者として立候補した立花孝志氏(57)の選挙戦についても問題提起した。「仮に(そうした立候補が)許されるなら、資金がたくさんある陣営が(応援者を複数人擁立して)勝つ選挙になる」として、対策の必要があるとの考えを示した。 保坂氏は元衆院議員。かつて総務省の顧問も務めていた。(中村英一郎)
朝日新聞社