石田ゆり子が自宅インテリアで特にこだわっていることは?たくさんの現代アートをコレクションする理由が…!
心惹かれるアートの共通点は“偶然性”
10月に開催を控える本展について、「19歳の時のような感性で楽しみたい」と話す石田さん。アートの見方を尋ねると、こんなやわらかな答えを返してくれます。 「『こう見ないといけない』って、あまり考えなくていいと思うんです。作品と対峙して、まっさらな気持ちでただただ浸ってほしいですね。私が19歳の時にそうだったように、自分の心で作品を見つめていただけたら」(石田さん) 自分の心に従ってアートを楽しんでいるという石田さん。自宅には、そんな感性で迎えた現代アートがたくさん飾られています。 アートギャラリーなどにも足を運び、若手作家の作品をお迎えしているそう。石田さんの最近のお気に入りは、“漂流物”。 「一見、ガラクタやゴミに見えるペットボトルのふたやホースの切れはしなどの漂流物を、アート作品として創る作家の作品をいくつも家に迎えているのですが、どんなものでも想いが宿ると、アートとして成り立つような気がします。 好きなものを集めていたら、いつの間にかアートに触れている。モネとの出会いもそうでしたが、そういった偶然性に惹かれるのかもしれません」(石田さん)
日々の暮らしのなかで大切にしている“光”
モネは光が織りなす表情を探求したことから、“光の画家”ともいわれています。そして石田さん自身もまた、日常の中にある光を大切にしているそう。 「生涯をかけてあらゆる光を追い続けてきたモネに、私も共感するところがあって。夜明けや日没の空など外の光はもちろん、家のなかでの光も好きなんです。なぜなら家の光は、一緒にいる人や自分に、居心地のよさや美しさを与えてくれますから」(石田さん) 石田さんが自身のことを“光オタク”とも話すように、そのこだわりは自宅のインテリアにも反映されているようです。 「上から照らされる蛍光灯よりも、間接照明や暗がりのなかにある光が好きですね。だから自宅には、本棚のなかや部屋の隅などに小さい灯りを潜めるように置いています。 インゴ・マウラーなど巨匠デザイナーたちの照明も素晴らしく、インテリアに取り入れていますが、同時に、自分でアレンジするのも楽しい。LEDランプの照明を紙でくるんだり、巻きつけたり。もちろん安全面に気をつけながらですが、そういうことを結構楽しんでいます」(石田さん) 照明に付随するように、キャンドルスタンドも集めているという石田さん。 その佇まいに心惹かれているといいます。 「ただそこにあるだけで、素敵なんですよね。だから、どこに置くかは悩みどころ。家のなかのいろいろな場所に置いてみて、『ここじゃない』『そこじゃない』って一晩中動かしたりして(笑)。だけど、そういう決まりきっていない感じが好きなんですよね。この先、変化・進化しそうな感じというか」(石田さん)