打線復調の裏で...阪神球団OBが復活を期待する「右腕の名前」
7月27日、甲子園球場で中日と対戦した阪神は7-3で勝利。後半戦のスタートを連勝で飾った。 【動画】これぞ「絵になる4番」 大山悠輔の満月バックの確信弾をチェック 阪神の先発は大竹耕太郎。ヒット7本を許しながらも粘りの投球で、8回1失点の好投を見せた。また、打線は4回裏に近本光司のヒットを足がかりに、一挙4得点。5回裏には佐藤輝明と大山悠輔にタイムリーが飛び出し、打線全体で13安打を記録した。 9回は中日の反撃を受けるも、最後は岩崎優がピンチをしのいでゲームセット。連勝で貯金を3に増やした。 チーム平均打率はいまだセ・リーグ最下位だが、打線の復調を期待できる内容だった昨日の試合。しかし、球団OBは9回表の2失点について触れ、いまだ本領を発揮できていない右腕に注文をつけた。 阪急、オリックスで通算165勝の実績を残し、引退後は阪神の投手コーチも務めた佐藤義則氏が、YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を7月28日に更新し、試合の総括と復活を期待するピッチャーについて語った。 まず佐藤氏は大竹の投球について「今年の中では一番良かったかな」と絶賛。128球を投げ切り、中日打線を1失点に封じたピッチングを称えた。続けて打線についても「去年の打線の勢いが見られた」と語り、連打で得点を奪った攻撃は、昨年を彷彿とさせる勢いだったと感じたようだ。 「ナイスゲームだった」と阪神の戦いぶりを評価した一方、佐藤氏が「残念どころじゃない」と嘆いたのが、9回表に登板した加治屋蓮のピッチングである。ヒット2本を許したうえに、暴投もあって2失点。7-1とリードした場面で1イニングを投げ切れなかった。 佐藤氏は加治屋の状態について、「自分の狙ったところから曲げたり落としたりしているときは抑えられる。ただ、ストライクを投げたいと思ったら打たれる、今の加治屋はそういう状況」と言及。続けて、「スライダーとフォークのピッチャーであるにもかかわらず、1塁側のプレートを踏んでいるのが間違い」と指摘した。 「投げやすければいい、ではプロで通用しない」とコメントし、プレートの踏む場所だけでなく、角度を使う重要性を解説。「相手が右バッターだったら、バッターから遠くに離れていく角度があればファールを打たせられる」と付け加え、プレートの踏む位置によって打者の感覚が変わるとした。 最後には「悪いなりに、ごまかして抑えることができないといけない」と、調子が悪いときにどう抑えられるのかが鍵になるとし、加治屋への奮起を促した。 昨シーズンは51試合に登板したものの、今季は13試合の登板に止まっている加治屋。ここから復調し、首脳陣の期待に応えられるだろうか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]