脳裏に浮かぶ慶応に敗戦「辛い日々だった」 公式戦15連勝…横浜高が忘れぬ“悔しさ”
九州で運命の出会い「最後まで投げ切れず悔しさが残ったのはチャンス」
織田は福岡県北九州市出身。村田監督が直接足を運び横浜へ誘ったことから、運命の歯車が動き始めた。今夏の神奈川県大会も、決勝で東海大相模に敗れたが、新チームを結成してからは秋季神奈川県大会以降、公式戦無敗の快進撃(15連勝=25日現在)が続いている。だからこそ、決勝の大舞台の先発は織田に託したかった。 「織田は最後まで投げ切れずに悔しさが残ったので、また成長できるチャンスかなと思います。奥村も先発したい気持ちが強い。いい相乗効果で行けているかなと思っています」。村田監督は次の大舞台である来春の選抜大会へ向けて、大きな手応えを感じているようだ。 “松坂世代”以来の明治神宮大会制覇を果たし、1997年当時に小6だった村田監督は「僕は松坂さんに憧れて横浜高校に入ったので、すごくうれしいです」と口元を綻ばせつつ、「27年ぶりと言われますが、メンバーは毎年違いますし、僕はこのメンバーと優勝できたことが何よりうれしいです」と強調した。もうひと冬を越えて、選抜ではまた逞しくなった姿を見せてくれるはずだ。
宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki