科学技術高、無線探査「ARDF」の全国大会優勝 個人も5人入賞の快挙
科学技術高(静岡市葵区)の電子物質工学研究部ARDF班が10月に群馬県内で開かれた「全日本ARDF競技大会」(日本アマチュア無線連盟主催)に出場し、周波数の違う2部門の高校対抗戦で、全国から集まった12校の中で優勝した。個人でも5人が入賞する好成績を収めた。今結果が国際大会への出場権につながる可能性もあり、さらなる高みを目指して努力を続けている。 ARDFはアマチュア無線の電波を使って野山に隠された発信器を探査し、探し出した数とタイムを競う。同大会には10~80代の延べ約250人が参加した。3・5MHz帯19歳以下男子の部で杉原伸弥さん(2年)が1位、綾本大心さん(同)が2位。同女子の部で森島瑚葉さん(1年)が2位だった。144MHz帯19歳以下男子の部は1~3位を西島大勝さん(2年)、大島和真人さん(3年)、杉原さんが独占した。同女子の部では森島さんが3位に入った。 同校では、5年ほど前に趣味としてARDFを始めた大村芳範教諭(64)が、論理的な思考力が養えると部活動に導入。草薙総合運動場などで実践的な練習を積み重ねて個々の能力向上を図ってきた。西島さんは「大会前に走り込んだ。結果が残せてうれしい」と笑顔を見せた。中学では体操に打ち込んだという森島さんは「先輩の活躍を知って興味を持った。宝探しをするようで楽しい」と語った。 大村教諭は結果に「全国の強豪校に太刀打ちできるようになった」と感慨を込め、「携帯電話の普及などで無線への関心が薄れている中、成績とともに、体力と知力を合わせた競技の魅力を伝えていけたら」と話した。
静岡新聞社