人間関係が良くなれば、腸も健康になる!? おなかの不調に効く「腸の新常識」
ストレスは腸の健康にも悪影響を及ぼす
腸の健康の良し悪しは、腸内細菌や日頃の食事とは別の要因が絡むことがある。 それは、ストレス。 例えば車の運転中に、迷惑運転や渋滞でお腹の具合が悪くなる人は少なくない。これについて本書では、次の説明がある。 <運転時は「事故を起こさないようにしよう」と、過度な緊張状態になります。そうなると、交感神経が副交感神経より優位になります。 交感神経が優位な状態が長く続くと、腸の血液の流れが悪くなったり、腸の神経が過敏になったりして、腸の動きのリズムが崩れてしまい、おなかが痛くなったり、急にトイレに行きたくなったりしてしまいます。(本書12pより)> 対策としては、副交感神経を優位にする、つまりリラックスすることが重要になる。方法としては、いったん車を止めて外に出て、深呼吸し、軽く運動するのが有効。「すぐに効果」があるそうだ。 ストレス対策は、運転中だけでなく、日常生活でも心がけることがアドバイスされている。その1つが人間関係のありかた。もし、人間関係でストレスを感じているなら、相手との距離感が近すぎるのかもしれない。近いほど相手に期待したり、見返りを求めがちになってしまうが、他人は思いどおりにならないのが普通。そこで、「適度な距離感を保つ」よう意識する。 もう1つは「気にしない」。相手の言動をいちいち気にするのをやめ、全部は無理でもある程度は受け流すことが肝心。その上で、趣味を持つなど、楽しいと思える時間を増やすことがすすめられている。 * * * 本書には、上で取り上げたトピック以外にも、食生活の具体的な改善法や腸内環境をよくする体操など、腸の健康に関する最新情報が盛り込まれている。おなかの不調に悩んでいる方なら、一読してみるとよいだろう。 【今日の健康に良い1冊】 『おなかの不調に効く腸の新常識』 大井秀久監修 定価1760円 JAFメディアワークス 文/鈴木拓也 老舗翻訳会社役員を退任後、フリーライターとなる。趣味は神社仏閣・秘境めぐりで、撮った写真をInstagramに掲載している。
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