米大統領選、どっちが勝っても相場は波乱含み 当てにならない「選挙は買い」のアノマリー 年末に向けチャンス十分も…大きいリスク
【兜町地獄耳】 証券ライター とりあえず、衆議院選挙を通過したけど、今回は「選挙は買い」というアノマリー(経験則)は通用しなかったな。 証券アナリスト 自民党の苦戦が連日報道されていたから、株式市場では選挙前に持ち株を手放す動きが加速したようだ。 ライター それにしても、日経平均の11日連続の陰線には驚いたよ。何でも、11日連続というのは2012年以来らしい。その時は13日連続陰線だったらしいけど……。 アナリスト 一方で、来週は米国大統領選挙が控えているけど、米国株は調子がいい。NYダウやS&P500といった主要株価指数が史上最高値圏で推移している。 ライター 賭けサイトのオッズでは日に日にトランプ氏勝利の確率が高まっているみたいだけど、大統領選後の米国株市場はどう見てる? アナリスト 基本的にはどちらが勝利しても、一時的に「ご祝儀相場」となりそうだ。ちなみに、前回(2020年)と前々回(16年)は、大統領選から年末にかけてNYダウは上昇している。ただ、足元の米国株市場はトランプ勝利を織り込んで株高の「トランプラリー」が再燃しているのが少し心配だ。 ライター ちょっと前の自民党総裁選では、高市早苗氏の勝利を織り込んで急上昇していた株価が、石破氏勝利で急落したからな。 アナリスト 実際、トランプ氏もハリス氏も打ち出している政策には、株式市場にとってプラス面もマイナス面もある。新大統領誕生後、マーケットがどう判断するのかは、まったくわからない。大統領選直後の6~7日には金融政策を決定するFOMC(米連邦公開市場委員会)も控えているから、ここでも一波乱ありそうな気もするし……。 ライター 日本株はどうかな。最近は米国株高があまり反映されていないけど。1ドル=153円という円安にもまったく反応しなかったし……。 アナリスト 海外投資家、特に欧州勢が日本株売りに動いているみたいだ。欧州勢は日本の午後に動き出すから、11連続陰線も彼らの売りが大きく影響しているようだ。 ライター とはいえ、日本株も例年11月から年末にかけては株高の傾向があるんじゃないか?