原油先物は続伸、米燃料需要巡る楽観で 在庫減受け
Yuka Obayashi [東京 31日 ロイター] - アジア時間の原油先物は続伸。米原油・ガソリン在庫の予想外の減少を受け、米国の燃料需要を巡る楽観的な見方が高まった。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が自主減産の縮小を延期する可能性があるとの報道も支援材料になっている。 0029GMT(日本時間午前9時29分)時点で、北海ブレント先物は0.35ドル(0.5%)高の1バレル=72.90ドル、米WTI先物は0.32ドル(0.5%)高の68.93ドル。 今週は中東情勢の緊迫化リスク後退を受けて6%以上下落した日もあったが、前日はともに2%以上上昇していた。 米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計(25日までの週)によると、ガソリン在庫は旺盛な需要を背景に予想外に減少し、2年ぶりの低水準となった。輸入減少を背景に原油在庫も予想外に減少した。 フジトミ証券のアナリスト、田澤利貴氏は、米ガソリン在庫が予想に反して減少したことが買い材料になったとし、需要は予想以上に強いとみられると指摘。 OPECプラスの減産縮小延期を巡る観測も支援要因だと述べ、実際に延期されれば、WTIは70ドル台まで回復する可能性があるとの見方を示した。 複数の関係筋がロイターに明らかにしたところによると、OPECプラスは12月から予定されている有志国による自主減産の縮小を1カ月以上延期する可能性がある。