デ・ニーロ級肉体改造した“ママ”女優…NHK関係者が漏らした【朝ドラヒロインの裏の顔】
福原遥、杉咲花、戸田恵梨香、広瀬すず、有村架純、芳根京子、吉高由里子、土屋太鳳、瀧本美織……。彼女たちの共通点は「朝ドラヒロイン」。 【画像あり】主演バトンタッチセレモニーで『ひよっこ』の有村架純と名産品を交換する『べっぴんさん』の芳根京子 朝ドラことNHK連続テレビ小説への出演がきっかけで、老若男女の誰もが知る人気女優へと飛躍しているのだ。 注目の若手から実力派女優への転機となった現場では何が起きていたのか? 総力取材で、朝ドラヒロインの “カメラには映らない素顔” に迫った。 「福原さんがヒロインだった『舞いあがれ!』の現場は本当に和やかでした。それは、ひとえに福原さんの人柄です。共演の醍醐虎汰朗さんも『ほんわかしていて支えたくなる。ポジティブで尊敬できる。福原さんは天然寄りのボケ』とインタビューで話していました」(テレビ局関係者) 作中で家族を演じた高橋克典、永作博美、横山裕とは、今も親交があり、LINEグループを通じて時々集まっているという。 「とくに仲がいいのが、母親役の永作さん。現場でも『お母ちゃーん』と言いながらハグしていました(笑)。 基本、福原さんは負けず嫌いで、リハーサルのときに自分で納得できないシーンがあると、すぐに永作さんに相談していました。永作さんも本当に面倒見がよく、2人で納得がいくまでそのシーンの練習をしていたのがすごく印象に残っています」(同前) 朝ドラの長い歴史のなかで、放送自体が危ぶまれた作品がある。コロナ禍で制作された『おちょやん』(2020年度後期)だ。ヒロインは、杉咲花。 感染拡大防止のため、撮影が休止。放送開始も11月30日からと約2カ月間遅れた。 「クランクインしてすぐに自粛期間に入ってしまったのに杉咲さんは弱音も吐かず、まわりを鼓舞するよう明るく振る舞っていました。でも、内心は泣きだしそうだったと思います。朝ドラのヒロインをやりたくて、事前に何度も収録現場を見学に行って準備を進めていたのに、これですから。監督とのやり取りもZoom越しだったり、みんなが戸惑っていました。杉咲さんは休止期間を『関西弁を勉強するいい時間になりました』と前向きの発言をしていましたがどうでしょう。家でもずっと着物を着て過ごしていたそうなので、よほど悔しかったのでしょう。打ち上げもできずじまいでしたから、本当に残念でした」(前出・NHK制作関係者) ハリウッド俳優ロバート・デ・ニーロ級の役作りをして撮影に臨んだのが、『スカーレット』(2019年度後期)の戸田恵梨香だ。ヒロイン決定後、彼女が向かったのは病院。 「長丁場の現場を乗り切るため、クランクインの約半年も前から体力作りを始めたそうです。しかもジムなどに行くのでなく、病院で診察を受けるところから始めたというのでビックリしました。彼女は太りにくい体質で、まずはそこから改善したい、というのが理由だったようです。 役どころが陶芸家で、実際に土をこねる作業をやってみると、これがとんでもない重労働だとわかり、それでとにかく太って筋力をつけるために、ムカムカするまで食べて運動して肉体改造したそうです」(ドラマ関係者) 本番の現場では、台本を絶対に見ないーー。 「朝ドラの撮影スタッフの間では都市伝説になっています」と、別のNHKの制作関係者は広瀬すずの『なつぞら』(2019年度前期)出演中のエピソードを話し始めた。 「本番の現場で広瀬さんが台本を開いている姿を見た人が誰もいないんです。10カ月間、ずっとですよ。朝ドラは毎週月曜日に、その週1週間分のリハーサルをおこないます。 どうやらその一日で流れを徹底的に体に覚えさせ、染み込ませてしまうようなんですね。それでも、台詞が正確じゃないかもとか、どうしたって不安になるもんじゃないですか。広瀬さんが普通の役者と違うのはまさにここで、たとえ台詞が合っていなくとも(芝居の)流れさえ止めなければそれでいいという考えなんです。実際、そのほうが流れとしてはとても自然で、監督も脚本家もそれでいいと認めてしまっていた。しかも、恐ろしいことに、台詞はそれほど変わってはおらず、ほぼ台本通りだったんです」 続編が制作されるほど好評だった『ひよっこ』(2017年度前期)だが、ヒロインを務めた有村にはある “悩み” があったそう。 「『ひよっこ』が終わってからも有村さんは茨城弁が抜けず、ひどく困ったそうです。自分では完全に抜けているつもりなのに、他人が聞くとイントネーションがおかしいときがあったらしく、『これはもう一生直らない』と開き直っていたそうです」(同前) 『べっぴんさん』(2016年度後期)で芳根京子が役作りのモデルにしたのは、裁縫の先生だった自身の祖母だそう。 「クランクイン前に、戦前の話をおばあさんに取材して年表を作り、撮影に臨んだそうです。役で必要だった裁縫も小さいころからおばあさんの手伝いをしていたので、半返し縫いとかまつり縫いもできるそうです」(前出・芸能記者) おごそかな結婚式の撮影中に笑いが止まらなくなり、NGを連発してしまったのが、『花子とアン』(2014年度前期)の吉高由里子だ。 「吉高さんと鈴木亮平さんの結婚式は、ある意味で伝説になっています。披露宴の収録だけで約9時間もかかったんです。 その発端を作ったのが吉高さん本人。吉高さんの “ゲラ” は業界で有名ですが、みんな正装して緊張の面持ちで並んでいるのがふだんと違って、彼女のツボにはまったらしく、何回テイクし直しても笑ってしまって……。20人が出演するシーンでしたから、一人がちょっとやらかしてもダメなんです。吉高さんの “ゲラ” が収まると、今度は室井滋さんが笑いだしたりと、笑いが次々伝播するから大変でした」(NHK関係者) 同作で吉高の妹を演じていたのが、『まれ』(2015年度前期)でヒロインに抜擢された土屋太鳳。 「土屋さんは後半には思い詰める場面が多くなり、やつれた顔つきにならなければいけませんでした。そこで考えたのが、食事量を減らすのではなく、カロリーの少ない野菜、しかも生野菜を食べることだったそう。そこで毎日、生野菜を現場に持ち込んで、休憩中に切って食べていました。 ただ、そこで終わらないのが、彼女のよさなんです。切った野菜を『野菜が足りてないんじゃない?』と、共演者に配って歩くんですよ。山﨑賢人さんは土屋さんを『みんなのお母さん』と呼んでいました(笑)」(スポーツ紙記者) YouTubeやバラエティ番組で、美声を披露して話題になっている瀧本美織がヒロインを演じたのが、お好み焼き店を舞台にした『てっぱん』(2010年度後期)。同作で瀧本がぶつかった壁は……。 「撮影現場が半端なく暑くて、瀧本さんは演技ではなく、熱と格闘していました。お好み焼きを焼く鉄板はプロ仕様で、下にガスバーナーをつけて熱するため、鉄板の温度は200度にも達します。1枚焼くだけで汗が大変。お好み焼きを引っくり返すのを失敗しようものなら、メイク直しで撮影を中断しなくちゃいけなくて。 半年も焼いていたら、瀧本さんの腕前はプロ級に上達しましたが、さすがにプライベートではお好み焼き屋さんには行かなくなったようです」(前出・NHK関係者) 写真・共同通信、伊ヶ崎光雄
週刊FLASH 2024年12月17日号