インフルとコロナの「ウイルス干渉なし」 マイコプラズマとのトリプルデミックの懸念も
インフルエンザの感染が急拡大する中、専門家は新型コロナウイルスやマイコプラズマ肺炎への注意も呼びかけている。3つの感染症が同時に流行する「トリプルデミック」も懸念され、手洗いなどの基本的な対策が重要だとしている。 【表でみる】国内で供給される主なインフルエンザ治療薬 新型コロナが流行した令和2~5年はインフル患者が激減した。ただ、大阪大大学院の忽那賢志教授によると、新型コロナとインフルエンザの間では、あるウイルスに感染すると別のものには感染しにくくなる「ウイルス干渉」は起きないとされているといい、「同時に流行することもあり得る」と指摘する。 子供がかかりやすく、直近の10年で感染が最多となっているマイコプラズマ肺炎は、気温と湿度が低い環境で流行しやすい。発熱や頭痛、せきなどの軽い症状が続くことが多いが、重症化することもある。 いずれも飛沫(ひまつ)感染するため、忽那氏は「新型コロナの感染対策と共通するが、手洗いをこまめにしたり、混雑した電車の中や人混みの中ではマスクを着用したりすることが大切だ」と話している。