思いやりと勇気のあるエンパシーでコーチングする 【原文】Coaching with Compassionate and Courageous Empathy
思いやりと勇気のあるエンパシーを実践する方法 (ブレイクスルー・コーチングより抜粋)
思いやりと勇気のあるエンパシーとは、相手が感じていることを認識し、理解しようと努め、尊重しようとしながらも、彼らの反応を一緒に感じることから離れることである。忍耐強く思いやりのある気持ちでいるとき、会話の焦点を自分ではなく相手に向けることができる。思いやりと勇気のあるエンパシーを実践すれば、あなたは相手の思考のパートナーであり続けることができるのだ。 以下の具体的な行動をとることで、思いやりと勇気のあるエンパシーをあらゆる会話の場で実践し、身につけよう。 ・自分の身体に感情が沸き起こった時、それに気づくこと 自分の身体に緊張やざわめきの感覚を感じたら、それがクライアントの感じていることを自分が感じているのか、それとも起こっていることに対する自分の反応なのかを見極めるようにしよう。クライアントのエネルギーを正しくとらえているかどうかわからない場合は、クライアントに何を感じているのか尋ねてみよう。 ・あなたが抱いている感情を相手に共有する場合、あなたが気づいた相手の行動と結びつけてみる たとえば、以下のように尋ねてみよう。「あなたが間をとり、目をそらしたとき、悲しみや混乱があるように見えました。あなたが今考えていること、感じていることを話していただけますか?」「今一緒に仕事をしているチームの話題になるたびに、あなたは動揺するようですね。彼らとの関係について、何か探索してみたいことはありますか?」 ・その人を救いたい、問題を解決したい、その人のケースと同じだと思う自分のストーリーを共有したい、という衝動を素早く自分で認識し、解放する 相手のことを気の毒に思ったり(同情)、相手の気持ちが正しいことを伝えたくなったりしたら(憐れみ)、それは相手に対しては黙っていよう。一呼吸して、気持ちを整え、相手への純粋な好奇心を再び感じ、あなたのコーチングで相手が前進できることを信じる気持ちに戻ろう。相手が自分の考えを整理している間は、黙っていよう。相手の感情が落ち着いたら、心に思っていることを共有してもらえるかどうか相手に聞いてみよう。 ・もし相手が今感じていることをうまく表現できない場合は、相手が今理解していることと、以前あなたに共有した問題や望ましい結果との関連性があるかどうかを尋ねる たとえば、以下のように尋ねてみよう。「職場で起こっていることに傷ついたり、悲しんだりしているように感じます。今の状況から何か重要なものを得られていないと思いますか?」「何が起こっているのか説明しようとしている意思は聞こえてきますが、あなたの話の節々で『しかし』が頻繁に繰り返されるのを聞いていると、他人の判断を恐れて、それが足かせになっているのではないかと感じます。あなたがあげた次のステップに踏み出すことを妨げている本当の原因は何だと思いますか?」 相手が答えるまで静かに待ち、あなたの問いについて相手が考える時間を与えよう。 ・もし相手が、あなたの共有した反応や問いに困惑しているようであれば、別の方法であなたの考えを示す 自分の考えを説明するのではなく、もっと簡潔に言い換えてみよう。また、あなたが考えていたこととは違うことを相手が意味している場合は、それを受け入れよう。今この瞬間、相手にとって何が重要なのかを尋ねよう。相手の頭の中で起こっていることを、あなたが純粋に理解したいと思っていることを相手に伝えよう。 あなたがそこにいるのは、相手が自分の置かれた状況を考え、次に何をしたいかを見出す手助けをするためだということを忘れないでほしい。相手が自分のペースで反応をしていけるようにあなたが振る舞えば、彼らは気持ちよく前進ができる。思考に浮かび上がってくるものにぴったり合う言葉を見つけるには時間がかかるかもしれないが、新しい認識はやがて形になってくるだろう。