「こんな国に産んでごめんね…」息子を事故で亡くした両親の思いは最高裁に届くか「救護義務違反を認める判決を…」ひき逃げか否かが争点の【中学3年生死亡事故】二審の無罪破棄の可能性含む「弁論」13日に
検察側は納得せず、さらに上の最高裁判所に上告しています。 しかし、最高裁では必ず「弁論」が開かれる訳ではありません。 上告を受けた最高裁が検討しますが、多くの場合は不受理つまり「門前払い」で、受理された場合のみ「弁論」が開かれます。 2022年の1年間に上告された刑事事件で何らかの結論が出たのは1684件。 このうち「弁論」が開かれ原判決が破棄された数はわずか8件で、全体の1パーセント以下です。 最高裁での審理は、これまでの裁判の手続きや判決に法令違反などの可能性がある場合にのみ行われるためです。 波床弁護士: 「高裁の判断を確定させる訳にはいかないと考えたときに、高裁判決を破る、そういう意味合いでの破棄」 「高裁の判決が変わる可能性が高いということです」 「弁論」が行われると次は最高裁の判決が出ます。 審理の上、上告を棄却することもありますが、原判決を破棄する場合は最高裁自らが判断を下す「自判」となるケースと、東京高裁に差し戻すケースがあります。 仮に、高裁に差し戻されると再び審理が行われ、判決が出ても上告が可能なため、裁判はまだ長く続くことになります。 波床弁護士: 「今回の起訴だけではなくて、それ以前にも起訴が繰り返されている経過がありますので、全体として非常に長い期間がかかってここまで来ている」 「関係者に負担を大きくかけるということが起こりますし、今回のこの事件は反省を求める大きな素材になっている気がします」 長年、交通事故遺族の取材を続けているノンフィクション作家の柳原三佳(やなぎはらみか)さん。 柳原さん: 「交通事故で大切な人が亡くなるとか重傷を負うのは受け止められない被害ですが、さらに信用しているはずの警察や検察がきっちりと捜査して、それなりの裁きをしてくれるというところがうまくいかない場合には、国の方に対する口惜しさが募っていく」 柳原さんは、最近では大分市で2021年に時速194キロを出していた車に衝突された男性が死亡した事故。 2023年、栃木県宇都宮市でオートバイに乗っていた男性が160キロを超える車に追突され死亡した事故の遺族に寄り添ってきました。
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