国交省トイレに「チャイム」 職員、混雑耐えかね実験開始
用が済んだら速やかな退出を―。東京・霞が関の国土交通省でトイレの混雑に耐えかねた職員が実証実験を始めた。出入り口付近にチャイムを設置し、満室の場合に空きを待つ人が鳴らして知らせる仕組みだ。 発案したのは航空局の湯本響真係長。航空局がある7階は800人を超す職員が所属し最も混み合うが、トイレの個室は男女各六つ。他のフロアも状況は大差なく「大事な会議前に用を足せないこともある」と話す。 湯本さんはリクルートがトイレ混雑対策にチャイムを設置したとの記事を見つけ、導入を提案した。機材をそろえ、手作業で設置して7月から実験を開始。「実際に押す人はまずいないだろう」とした上で「個室内でスマホを使うなど、滞在が長い人の意識が変わればいい」と期待する。 リクルートによると、チャイムは2018年に本社に設置した。一定の効果があったが、テレワークの定着で出社率が下がり、役目を終えたとして廃止した。同社広報は「オフィスのレイアウトを毎年見直すなど、環境改善に随時取り組んでいる。チャイムもその一環だった」と話す。