これだけ支持率が下がっても岸田総理の「テンションが高い」理由 峯村健司が解説
最後に解散を仕掛けて辞めるのではないか
飯田)4月28日に補欠選挙がありますが、これがどう影響するのか。最近の地方における首長選などを見ていても、前橋市長選では自民・公明の推薦を受けた現職が負けています。 峯村)諸説ありますよね。なかには「(4月)28日辺りに合わせて解散するのではないか」という話もあります。「岸田さんは最後までよくわからない」と言う人もいるし、岸田さん周辺で「レームダックのまま任期を終えるのは嫌だから、最後に仕掛けて辞めるのではないか」と言う人もいます。 飯田)実際に民意を問うのだと。 峯村)でも、自民党にとってかなり厳しい結果になっているのは間違いありません。それでも解散できるのか、という話でしょう。
これだけ支持率が下がっても岸田総理のテンションが高い理由
飯田)一方で総理の側近に話を聞くと、「総理は意気軒昂なんだよ。テンションがいまも高いままなのだ」と言います。 峯村)そうらしいですね。かなりテンションが高いようです。 飯田)普通はこれだけ支持率が下がってくると頭を抱えそうですが、「支持率が下がっているのは自分のせいではない」という思いがあるのでしょうか? 峯村)私の見るところでは、岸田さん自身は「やることを相当やった」という部分があるのです。歴代の内閣を見ても、国の安全保障を含めて歴代内閣ができなかった防衛費増や反撃能力を含めた戦略三文書の策定などを実現してからです。「国民はまだ俺のよさをわかっていないが、きっと理解してくれる」と思っているのではないでしょうか。 飯田)安保3文書もやったし。 峯村)その通りです。にもかかわらず、閣僚らのスキャンダルが次々と起きたところに、今回の政治資金問題がとどめを刺した形です。
国民に向けた発信力に欠ける岸田内閣
峯村)岸田内閣に足りないと思うのは発信力です。国民に向けたアピールやメッセージなどの発信が非常に下手だと思います。いいことをやっているのに、それが届いていない。いわゆるパブリックリレーションズの問題なので、そこはもっと頑張った方がいいと思います。これだけいいことをやっているのにもったいない。支持率が低いのは、それが最大の要因だと思います。