「イプシロンS」がまた爆発、エンジン試験中に…今年度中の打ち上げ絶望的
26日午前8時半頃、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)で、新型固体燃料ロケット「イプシロンS」の第2段エンジンの地上燃焼試験中に異常が発生し、爆発が起きた。けが人はいないという。イプシロンSのエンジン燃焼試験の事故は昨年7月にも発生しており、JAXAが詳細を調べている。 【写真】昨年のロケット実験場での爆発の様子
JAXAなどによると、燃焼試験は第2段エンジンの性能を検証するため、センター内の試験場で午前8時半頃から約2分間にわたって行われる予定だった。しかし、試験の開始直後に爆発、炎上したという。
イプシロンS(全長約27メートル)は、国の基幹ロケットの一つ「イプシロン」の改良版で、JAXAとIHIエアロスペースが共同開発。第2段エンジンなどを大型化して打ち上げ能力の向上を図っていた。
第2段エンジンは昨年7月にも秋田県能代市のJAXA実験場で爆発事故を起こした。JAXAは点火装置の一部が熱で溶けたことなどが事故原因と結論づけ、今回は装置を断熱材で覆うなどの対策を施していた。
イプシロンSは2024年度内の打ち上げを目指していたが、今回のトラブルで計画通りの打ち上げは絶望的になった。