お供えのチーズ饅頭が軽くなった話や心霊スポットも ご当地怪談集“宮崎怪談” 地元出身の作家「宮崎県へのリスペクト」
宮崎県内の心霊スポットや怪奇現象にまつわる話がまとめられた本に注目します。 この本を執筆したのは、都城市出身の怪談作家の男性です。 一体、どんな内容となっているのか、そして、本に込められた作家の思いを取材しました。 【写真を見る】お供えのチーズ饅頭が軽くなった話や心霊スポットも ご当地怪談集“宮崎怪談” 地元出身の作家「宮崎県へのリスペクト」 ■無責任にオカルトをはきだすと、本として格が下がる 「トンネル内でこの世の者ではない姿を見たり、火の玉を見たりなど、異様な現象は枚挙に暇がない」(「宮崎怪談」久田樹生 著:竹書房怪談文庫より) 10月に発売されたご当地怪談集「宮崎怪談」。 作者は、日本各地に伝わる怪談の執筆やホラー映画のノベライズをてがける都城市出身の怪談作家、久田樹生さん(52歳)です。 (作家 久田樹生さん) 「無責任にオカルトをはきだすと、本として格が下がる。今回の本は、こういう噂だけど、違うのではないかというのをきちんと書いた。宮崎県へのリスペクトである」 「宮崎怪談」には、全国でも有名な県内の心霊スポットやさまざまな怪奇現象にまつわる話がまとめられています。 そこで、取材班は本の中で紹介されている日南市の神社を訪れました。 地元で語り継がれてきた伝説とは… ■海幸彦の船が埋まっていると伝えられている「禁足地」 日南市北郷町の潮嶽神社。 (潮嶽神社 佐師正朗宮司) 「色々と珍しい植物もあるが、みんな恐れて入らないものですから、昔ながらの林相を保っている」 神社の目の前にあるのは手つかずの小さな森。 ここは古くから絶対に足を踏み入れてはいけないと伝わる「禁足地」です。 日本神話「海幸山幸」に登場する海幸彦を祀る、全国でも唯一の神社といわれる潮嶽神社。 この森は、海幸彦が山幸彦との争いに敗れた後、船に乗ってたどり着いた場所とされ、今でもその船が埋まっていると伝えられています。 ■133年前の河童伝説 神社には、ほかにも語り継がれている話が…それは河童伝説です。 (潮嶽神社 佐師正朗宮司) 「川を渡るちょっと下流の方ですが、そこが舞台」 今から133年前の明治24年、村で一番強かった男が、この神社の近くで「河童」と相撲をとりました。 そのとき、河童との勝負はつかなかったそうなんですが、男が帰宅すると異変が…