マカオ、カジノ高利貸し従事の中国人1人逮捕…債務者をマンションの部屋に監禁
マカオ司法警察局は10月9日、中国本土からマカオを訪れていた旅客の男性へ賭博用途のカネを高利で貸し付けた上、返済不能に陥った後にこの男性を監禁したとして中国人(中国本土居民)の男1人を逮捕したと発表。 同局によれば、同月1日に女性からマカオで高利貸しからカネを借りて賭博をした弟が債務を返済できずどこかに監禁されているとの通報があり、捜索に着手。コタイ地区にある統合型リゾート(IR)内で被害者を発見したという。 被害者は同月1日未明にマカオ半島新口岸地区のカジノ内で男2人から利息分として先に5000香港ドル(日本円換算:約9.6万円)を支払うこと、カジノのバカラゲームで勝った場合にベット額の2割を利息として支払うこと、借用書にサインすることを条件に賭博用途の現金5万香港ドル(約96万円)を借りてプレイしたが、同日朝までに全額負け、この時点までの支払利息の合計は2万5000香港ドル(約48万円)に上ったとのこと。被害者は返済不能に陥ったことから上述の2人にマカオ内のマンションの部屋に連れて行かれ、債務完済まで2人の監視下で監禁されることになったが、たまたま同日午後に付近で火災が発生し、これに気づいた高利貸しの2人が現場から逃走したため、自力で脱出することができたという。 その後、同局が被疑者2人の身元を割り出し、いずれも中国本土に出境済みだったことがわかったが、このうち1人が7日に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションからマカオへ再入境したタイミングで逮捕に成功。同局ではこの男を高利貸し及び監禁(他人の行動の自由剥奪)の罪で検察院送致するとともに、逃走中の男の行方を継続して追っているした。 マカオにおいては、アフターコロナでインバウンド旅客数が急回復する中、同様の事件がしばしば発生している。