中小後継ぎの納税猶予、要件緩和 政府「役員3年以上」を短縮方針
中小企業の非上場株式を取得した後継ぎの贈与税や相続税の納税を全額猶予する事業承継税制の特例に関し、政府が後継ぎの要件を緩和することが8日、関係者への取材で分かった。現在は経営を引き継ぐ前に、その企業の役員を「3年以上」務める必要があるが、2025年度の税制改正で期間を短縮する方針だ。 働き手の7割が勤める中小企業が後継ぎを見つけやすくし、望まない廃業を防ぐのが狙いで、21日の閣議決定を目指す経済財政運営の指針「骨太方針」に明記する。要件とする役員在任期間をどこまで短くするかは、年末にかけて行う与党との税制改正協議で決める。