大自然が生み出す幻の「白い龍」肱川あらし 発生的中確率90%を誇るAI予測の精度
■地域観光の支援に
昨年10月から4カ月間運用したところ、発生した20回のうち、発生確率50%以上と予報したのは18回に上った。一方、50%未満の予報で発生した「見逃し」は2回、50%以上と予報したものの発生しなかった「空振り」も10回あったという。
これらの運用結果の分析から、当日の雲の量や内陸と海面の温度差、大洲盆地の昼夜の温度差などについて、発生条件の詳細が一部判明した。
今年は分析データを反映させるとともに、他の気象条件も重要度を見直すなどAIを調整。風速の予報を新たに加えて10月から予報結果をホームページで公開している。
大橋教授は「AIの調整に加え1年分のデータも加わっており、精度はより上がっているはず」と自信をのぞかせる。今後については「発生メカニズムをより詳細に解析し、予測精度をさらに上げていきたい。より多くの観光客らが見に来るようになれば、地域観光の支援にもつながる」と期待を寄せている。(前川康二)