13歳で論文発表!ニホンオオカミの剥製を発見した中学生と学ぶ“絶滅動物のおもしろさ”
日テレNEWS NNN
100年以上前に絶滅したといわれるニホンオオカミ。その貴重な剥製を新たに発見し、論文を発表したのはなんと13歳の中学生。 絶滅動物を愛する若き研究者に林田美学アナが取材。「絶滅動物のおもしろさ」を教えてもらいました。 林田アナが会いに行ったのは中学2年生の小森日菜子さん。 小森日菜子さん 「今年2月に、ニホンオオカミの論文を発表させていただきました。」 発表したのは、長い間「ヤマイヌの一種」とされていた剥製が、実は絶滅したニホンオオカミだったと結論づける論文。 世界でも貴重な発見となりました。 小森日菜子さん 「ずっと人の目に触れてこなかった剥製なので、皆さんと剥製の存在を共有することができて本当にうれしいですね。」 幼いころから絶滅動物が好きで、特にニホンオオカミのことを調べていたという日菜子さん。 その剥製と出会ったのは4年前。博物館の研究施設を見学した小学4年生のときでした。 小森日菜子さん 「目に入ってこれは!とビビッときて。これニホンオオカミ!という感じでレーダーが(反応した)。」 剥製と出会った日菜子さんは、過去の記録や関係者の証言などをもとに調査を開始。 その内容をまとめた夏休みの自由研究が、論文発表のきっかけになったといいます。 小森日菜子さん 「明治時代の人が書いたニホンオカミの特徴と照らし合わせて、分析していたという感じ。結構一致している!みたいな。」 「(現代の研究者によると)額が平らという特徴があるんですけど…。」 林田美学アナウンサー「たしかに!」 小森日菜子さん 「平らなんですよ!」 論文には証拠が不十分で書けなかったこともあったため、研究を続けているといいます。 そんな絶滅動物を愛する日菜子さんに、その“おもしろさ”を聞いてみました。 小森日菜子さん 「絶滅動物には不思議な姿とか、きれいな姿とかしている不思議な生物がたくさんいて。こんな生物いたんだという感じで興味がある。」 今回、幼いころから博物館に通っているという日菜子さんに、謎の多い絶滅動物の豆知識を教えてもらいました。 訪れたのは絶滅動物の骨格標本が多く展示されている場所。 中でも特に日菜子さんが好きだというのが…。 林田美学アナウンサー 「大きい!スタイルもいい」 小森日菜子さん 「そうなんですよ!」 史上最大の陸生ほ乳類といわれるサイの仲間、パラケラテリウム。 標本の体長は約7.5メートルと圧倒される大きさです。 日菜子さん的注目ポイントは足の骨! 小森日菜子さん 「中足骨というのがここ(足)にあるんですよ。ここが長いと足が速いといわれているんですよね。」 林田美学アナウンサー 「確かに長いですね。」 小森日菜子さん 「だから走ることに長けてたんじゃないかといわれているんです。」 こうした情報を基に、生きているときの様子を想像しながらめぐるのが日菜子さん流。 そして林田アナが気になった絶滅動物は…。 林田アナ 「うわあ。ツノ大きくないですか?」 大きなツノが特徴の、その名もオオツノジカ。 ツノは横幅が約3メートル、重さは約45キロにもなるそうなんですが…。 小森日菜子さん 「このツノを維持するために栄養をとられてしまって、絶滅してしまったのではないかという説もあるんですよね。」※諸説あります さらに足元を見てみると…。 小森日菜子さん 「ちょっとやはり中足骨が。」 林田美学アナウンサー 「あっ長い。じゃあ足は…速い!だんだんわかってきました。楽しい!博物館ってこんなに楽しいんですね。」 絶滅動物への探究心が止まらない日菜子さん。 将来は、ニホンオオカミの研究を進めたいと話します。 小森日菜子さん 「DNA鑑定の方面ではない昔の資料だったりとか、形態的な特徴などから、ニホンオオカミの謎を解明したいなと思っていて。」 「この剥製が真実に近づく材料というか、糧になってくれたらと思っていますね。」