「ポスト石破」候補も応援奔走 選挙後にらみ党内基盤固め 応援候補の当落影響も
27日投開票の衆院選では、9月の自民党総裁選で石破茂首相(自民総裁)に敗れた候補者たちが自民系候補の応援のため、全国を駆け回っている。総裁選で支援を受けた前議員を中心に応援に入るなど、選挙後の党内基盤固めにつなげたいとの思惑もにじむ。ただ、応援に入った候補の当落によっては、将来の「ポスト石破」レースに影響が出る可能性もありそうだ。 【動く地図でみる】石破茂氏、高市早苗氏、小泉進次郎の遊説先 ■「見たことないくらいの人が…」 「世界が激動の時代に日本が不安定化したら、政治も外交も経済もズタズタになりかねない。自民、公明両党で過半数を取らせてほしい」。小泉進次郎選対委員長は22日、自民前職の応援に入った青森県内の街頭演説で、こう訴えた。石破政権で初の党四役入りを果たした小泉氏は、連日各地の応援に奔走している。 総裁選では党員票が伸び悩み9人中3位だったが、高い集客力は健在だ。19日に東京都内で演説した際には、地元の地方議員が「見たことがないぐらい人がいる」と漏らすほどの聴衆を集めた。 15日には選挙期間中に最初で最後となる地元の神奈川県横須賀市に入り、総裁選について「(敗れて)悔し涙を流した。ただ、あの悔しさは次に必ずつながると思っている」と振り返った。小泉氏に近い閣僚経験者は「選対委員長として衆院選で結果を出せば、『経験不足』の批判をはね飛ばせる」と期待する。 ■「総裁になって」に相好崩す 小林鷹之元経済安全保障担当相も、中堅・若手の前議員や新人候補らを中心に応援に飛び回る。選挙期間中に応援に入るのは50カ所を超え、日程的に調整できなかった依頼も十数カ所に上るという。 「次の総裁選でも小林氏は必ず出る」と小林氏に近い前議員は断言する。16日に千葉県内の別の候補の小選挙区に応援に入った際には、マイクを握った地元の地方議員から「党総裁になってほしい」とエールを送られ、小林氏がおもわず相好を崩す場面も。総裁選では知名度不足で一般党員からの支持に広がりを欠いたため、衆院選での応援演説を通じて知名度アップにつなげたいところだ。 ■結果次第で「ポスト石破」本格化か
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