【マイルCS】1番人気は過去10年で2勝のみ エルトンバローズは好データ該当で今年こそ買いだ
今年こそ買いたいエルトンバローズ
4歳はチャリンのほかにエルトンバローズ、ブレイディヴェーグなど。ナミュール、セリフォス、ソウルラッシュの壁を破ることができるか、注目だ。 前走クラス別成績を見ていく。まずは前走GⅠ組【4-2-2-21】勝率13.8%、複勝率27.6%から。スプリンターズSは【2-0-0-5】勝率28.6%だが、前走着順は1、2着馬が【2-0-0-1】で、好走が条件となる。 対して中距離の天皇賞(秋)は【1-1-2-6】勝率10.0%、複勝率40.0%。こちらも2~4着【1-1-2-0】で、6着以下は【0-0-0-6】。マテンロウスカイの5着は出走がなく、好走ゾーンかどうか迷うところ。ただ、中山記念1着、エプソムC3着の1800m巧者で、マイルもリゲルS1着など悪くはない。前走ドウデュースと0秒3差ならば、侮れない一頭だ。 ナミュールの前走安田記念は【1-1-0-4】勝率16.7%、複勝率33.3%。3着以内だと【1-1-0-1】で、2着のナミュールも当然好走圏内だ。昨年は富士S経由で勝っており、間隔を詰めても走れるが、本来は休み明けで強い競馬をするタイプ。連覇も十分に期待できる。 前走GⅠ以外だと富士S組が【4-3-1-42】勝率8.0%、複勝率16.0%。前哨戦だけあって、頭数自体が多い。今年も7頭が登録した。 着順別内訳をみると、1着が【2-1-0-3】勝率33.3%、複勝率50.0%と抜けており、ジュンブロッサムが第一候補。2~4着が【0-1-1-19】と勝ち馬除く好走組が冴えず、5~9着【2-1-0-15】にもう一つゾーンがある。2着ソウルラッシュ、4着セリフォスを買うなら、5、6着(2頭同着)だったバルサムノート、コムストックロード、アルナシームの3頭に妙味を感じる。 今年の富士Sは前後半800m46.1-46.0のイーブンペースで、まさに持続力勝負の一戦だった。逃げたバルサムノート、好位にいたコムストックロード、アルナシームは京都コースで少し序盤が緩むなら、チャンスが巡ってもいい。 前走毎日王冠【2-2-3-21】勝率7.1%、複勝率25.0%は7着以内【2-2-3-13】なら合格ライン。今年はエルトンバローズが3着から臨戦となる。前走毎日王冠3着は【1-1-0-1】で、4歳に限ると【1-1-0-0】。同1着は【0-1-0-5】複勝率16.7%なので1着から挑んだ昨年より、むしろ今年こそ狙いごろだ。昨年エルトンバローズに◎を打ち、“それ4”を食らった人こそ、今年は買った方がいい。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『アイドルホース列伝 超 1949-2024』(星海社新書)に寄稿。
勝木 淳