MotoGPフル参戦終える中上貴晶、2025年テスト予定は「12月にもホンダと話す」母国生活に慣れるのが最初の関門
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は2024年シーズンを最後にMotoGPフル参戦を終える。いよいよ最終戦も近づいているが、彼は来年以降の生活が、これまでと一変するだろうと語った。 中上は2018年にMotoGPの最高峰クラスに昇格。以降ホンダ陣営で長くMotoGPを戦ってきたが、2024年で一線を退くこととなった。 ただ、中上は2025年からホンダのMotoGP開発ライダーを務めることが決まっており、MotoGPの世界には関わり続ける予定だ。苦戦中のホンダは新テクニカルディレクターとしてロマーノ・アルベシアーノを招聘し、さらにアレイシ・エスパルガロもテストライダーとして採用。中上の開発ライダー就任もそうした苦境からの脱却を目指す改革の一環となる。 その新しい役割について、中上は年末にホンダ側から2025年の計画を聞けるだろうと説明した。 「ホンダとはまだ話をしていないんですが、12月初めにも、HRC本社へ行った時に話すことになると思います。そこでホンダからは向こう半年の計画を説明してくれるでしょう」 「まだテストがどれくらいの日数だとかどこでやるかとか、ワイルドカードだとかは分かっていないんです」 「ホンダは日本でのバイク開発を加速させたいと思っています。(テストライダーには)長島(哲太)さんもいますが、パーツの機能以上の評価をするには十分な速さではありません。考えとしては、新パーツの評価にかかる時間を短くすることがあって、僕は彼よりも速いです。僕のタイムがグランプリライダーたちから5秒落ちということはないでしょう」 中上は世界選手権を舞台に17シーズンを戦ってきた。フル参戦を終えることで、彼は長年拠点を置いてきたスペインから、母国日本へと帰国することを選んでいる。 来年以降の生活はこれまでと全く異なるモノに変化するということは、中上も認識しており、今後は新環境への適応が最初の課題だと語った。 「リズムやライフスタイルは、これまでと全く変わってきます。10年間にわたって僕はスペインに住んで来ましたが、これからは日本へ戻りますからね」 「まず、僕は新たな環境に適応しなくてはいけません。新環境の天候や、スピードに対する慣れを維持していくベストな方法もそれから見つけて行く必要があります」 「ホンダがすぐそこに常にいてくれることは良いですね。それに彼らのバイクやサーキットを使わせてもらうこともできますから」
Oriol Puigdemont