馬術団体で銅メダルを獲得した、（左から）大岩義明、戸本一真、田中利幸、北島隆三

パリ五輪の総合馬術団体が現地時間29日に行われ、日本代表が銅メダルに輝いた。馬術でのメダル獲得は1932年ロサンゼルス大会の障害飛越個人で金メダルを獲得した西竹一氏以来、実に92年ぶり。団体としては史上初のメダルとなった。 馬術の団体は馬場馬術、クロスカントリー、障害飛越の3種目を同一人馬で行い、最終的な減点の少なさで順位を競う。日本のメンバーは5大会連続出場の48歳・大岩義明を筆頭に、41歳の戸本一真、38歳の北島隆三、39歳の田中利幸がチームを組んだ。平均年齢41.5歳という経験豊富な4人が、馬体検査での減点というアクシデントも乗り越え、快挙を成し遂げた。 現地情報を伝える、LINEオープンチャット「スポナビ 現地取材情報」では、試合後の選手たちの喜びの声を掲載している。 ■最年長・大岩「最初はヨーロッパでアルバイトをしながら…」 ーー銅メダル獲得おめでとうございます。メダル獲得の感想は？ 馬術はヨーロッパ勢がすごく強いので、そこになんとか食らいついて最初は上位争いできるようになりたいというところから始まったので、本当に何十年もかけてここ（メダル獲得）まで辿り着けた。 やっとここまで来たなという感覚がある。 ーー馬術の場合、国内だと大会出場だったり競技できる環境が少ない？ ヨーロッパにいないとオリンピックの最低基準を満たすことが全然できない。 日本にいては環境として（競技していくのが）不可能なので、ヨーロッパに行かないと戦えない。 ーー実際に、ヨーロッパで過ごしてみると苦労が多かったか？ 語学は今でも得意ではないし、いろいろな人とコミュニケーションを取るのに苦労した。 通訳さんがついてトレーニングする際に通訳してもらうことなんてできないし、最初は現地でアルバイトしながら競技を続けていた。 それはそれで僕にとっては良い時期だったと思っている。