【ふくしま創生臨時支局・只見町】伝統的な農作業用ズボン「ユッコギ」の歴史を発信 メーデルリーフ
福島県只見町の合同会社メーデルリーフは地元の伝統的な仕事着「ユッコギ」の歴史を発信し、普及・伝承につなげるワークショップなどに取り組んでいる。 「ユッコギ」は農作業の際に身に着けるズボンの地元での昔の呼び名で「雪漕ぎ」から名前が付いたとされる。仕事着を自作していた昔は反物を材料に作っており、裁断の際に布を無駄にしないよう工夫されていた。メーデルリーフは、地域住民にユッコギの回収を呼びかけ60本以上を集め、縫い方や製法を学んだ。 初心者でも作りやすいよう型紙を開発し、只見町の「『自然首都・只見』伝承産品」に認証された。下の部分が細めの「ホソユッコギ」とゆったりめな「ダフユッコギ」の2種類を販売している。 2023(令和5)年に開催した型紙を使ったワークショップは県内外から10人ほどが参加しており、手縫いやミシンなどで作業し、2日ほどで作成する。同社執行役員の原田郁子さん(56)は「ユッコギは自分でできるのが魅力」と話した。完成したユッコギは普段着などで活用されるのが多い。
代表社員の酒井治子さん(43)は「今後も昔の知恵や、伝統文化を現代に生かしていきたい」と意気込んだ。