【オータムリーグレポート】肝心な局面で白鴎大に違いをもたらす男、ポーグ健
オータムリーグとインカレの2連覇を目指している白鴎大は、ホーム開催の利を活かしながら開幕から5連勝。U22代表の佐藤涼成ら能力の高い選手が多いチームの中でも、4年生のポーグ健は肝心な局面になればなるほど、その存在感を増す。
8月25日の大東文化大戦で残り2秒に逆転勝利に導くレイアップを決めたが、佐藤がドライブで仕掛けたのに合わせ、ベースラインからカットしていたことで生まれたものだった。31日の筑波大戦、白鴎大は前半で苦戦を強いられた。しかし、ポーグは3Qで同点に追いつく3Pショット、逆転のティップイン、佐藤の3Pショットにつながるセカンド・チャンスを作り出すなど、試合の流れを一気に変えたのである。
「小さい時からそう言われていたので、感覚なのかなと…。練習でだれがどういうプレーが得意とかを見ながら、チームとして合わせてきました。大体どの人がどういうプレーをするかわかるので、予測すればいいかなと思っています」
こう語るポーグはたとえターンオーバーといったミスをしても、直後のディフェンスでスティールを決める。得点につながるカット、スペースを作るための動き、的確な読みからのディフェンスなど、ポーグはプレー中に動きを止めていることが非常に少ない。また、ルースボールの状態になった時には、最高のタイミングで最高の場所にいて、最終的にボールを手にしていることも多々ある。
昨年はベンチから出てきてチームに活力をもたらしていたが、最上級生となった今年はリーダーシップを含め、チームにとって非常に重要な選手なのは明らか。9月1日の神奈川大戦は1Qで2つとファウルトラブルに陥り、「彼がいなくなったことで難しくなった」と網野友雄コーチが話したように、ベンチに下がった後のチームが苦しい試合展開に直面した。それでも、4Qに5点差に詰め寄られた時のタイムアウト後、ボーグが決めたドライブからのジャンプショットは、神奈川大の追撃を断ち切るうえで大きな意味があった。ポーグは自身の役割を次のように語っている。