ファンケルに学ぶ、これからの「化粧品」「健康食品」のターゲット+商品+販売チャネル戦略
ファンケルが策定した第4期中期経営計画(2024~2026年度)は「再興2026」と銘打ち、化粧品・健康食品それぞれ新たな層の開拓やCRM変革、中国・ASEANなど海外展開の強化などに取り組む。 ■ 化粧品事業
化粧品事業では、「基礎スキンケアユーザーの拡大」「クレンジング・洗顔のシェア拡大」「基礎スキンケアユーザーへのクロスセル」「新領域へのチャレンジ」――4方針で展開、強いブランド進化に取り組んでいく。
「基礎スキンケアユーザーの拡大」は、2027年3月期に基礎スキンケア売り上げを現在比で20%増やす。年代別の製品ラインアップを拡充し実現につなげる。 シニア向けには独立ブランドの既存製品である「ビューティブーケ」を、ファンケルのシニア向け主力シリーズとして再編する。2024年4月には医薬部外品である30歳前後の肌不調に着目した新無添加スキンケアシリーズ「トイロ」をリリース。2026年3月期中には40~50代向けの新基礎化粧品を用意する。来期から新商品郡を中心としたマーケ投資を実施していく。 「クレンジング・洗顔のシェア拡大」は新製品投入とリニューアルを実施。2027年3月期に現在比で10%増をめざす。洗顔についてはチャネル特性に合わせた製品の発売を通し、現在比で20%増につなげる。 「基礎スキンケアユーザーへのクロスセル」では、積極的な新製品発売やリニューアルでクロスセルを強化。具体的には今期中にスペシャルケア分野では主力製品のリニューアルと新製品投入を行う。メイク部門ではCCクリークの定番品化などを手がけていく。 「新領域へのチャレンジ」では、30代男性ターゲットの製品を今期中に投入する予定。キッズ向けも手がける。今期中に神奈川県の小学生と共同開発したスキンケアを発売する。 ■ 健康食品事業
「プレシニア層」(55~64歳)を開拓する。
製品戦略として主要製品を「マイナスをゼロに(個別の悩みの解消)」「ゼロをキープ(日常の健康対策)」「プラスオン(より美しく、若々しく)」にポートフォリオを整理し、それぞれの領域ごとに顧客とのつながりを強化、新製品の投入も行い売上拡大を図る。