低調なペレスを擁護するレッドブルF1代表。一方で「今年の序盤の状態に戻る必要がある」と奮起を望む
レッドブルF1のセルジオ・ペレスは、F1第10戦スペインGPを11番グリッドからスタートし8位で終えたが、彼はこの4回のグランプリでわずか8ポイントしか獲得できていない。同じ期間にマックス・フェルスタッペンは3回優勝を飾り、自身とチームのために83ポイントを獲得しているので、ペレスのパフォーマンスが大きく下回っていることは否定できない。 【写真】2024年F1第10戦スペインGP セルジオ・ペレス(レッドブル) しかし、ヘルムート・マルコ率いるオーストリアの派閥内部の反対を押し切ってペレスとの契約を延長したクリスチャン・ホーナー代表は、引き続きペレスを擁護している。ホーナーは、スペインのレース前のシミュレーションでは、11番グリッドからのスタートなら8位が最善の結果であることが示されていたと説明し、「彼は今日それを達成した。我々は3ストップ戦略でそれをやり遂げた」と結論づけた。 「彼がこのレースから大きな自信を得て、彼にとって重要な週末となる今後数回の週末にそれを持ち越してくれることを期待している」 ペレスがコンストラクターズ選手権に対するチームの努力にほとんど貢献していないことを問われたホーナーは、「私は間違っていない。今日もまたリードを広げたと思う」と反論したが、次のように認めざるを得なかった。 「チェコ(ペレスの愛称)がトップ集団に加わり始める必要がある。彼もチームもそのことはわかっている。そして彼がトップ8の最後尾にいると、戦略を分割するかどうかといった戦略上の選択肢が失われてしまう」 「チェコは、今年最初の4、5レースで素晴らしい活躍を見せた。我々はその最初の状態に戻る必要がある。何度か難しいレースを経験したし、物事は彼の思い通りにはいかなかった」 「彼は自信によって動かされるドライバーだと思う。彼はポイント圏内に戻り、まずまずのレースをした。今後のレースに向けて、そこから自信を得てくれることを願っている」 ペレス自身も、バルセロナではRB20のバランスを理解できなかったことを認めている。 「かなりフロントが制限されていた。回転がかからず、パワーを抑えることもできなかった」 「現時点で抱えている問題は、あらゆる速度域でマシンバランスを取れないことだ。中速から低速では、回転に必要な安定性を確保するのにかなり苦労している。それが、僕がチームと一緒に懸命に取り組んでいることだ」 「週末に向けていくつか積極的な変更を行ったが、うまくいかなかったと思うので、見直しをするつもりだ」 「僕たちの週末は荒れていた。基本的に、FP1からFP2にかけてはマシンをテストするよりも、模索することが多かった。セットアップのためにこれほど振り回されたことはなかった。僕たちはバランスを見つけようと必死だったから、そのすべてを見直す必要がある。でも、トンネルの出口には光が見えている」 しかし、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)を最終ラップでかわし、かろうじてトップグループの最後尾につけることができたペレスは、今週末もレースをすることをうれしく思っており、次のように語った。 「最高の経験だよ。この経験を学習曲線として捉え、次につなげていくからね。他にも課題はあるだろうし、長いシーズンが控えている。集中を続けることが重要だ」 [オートスポーツweb 2024年06月27日]