「きのこ類は1.2倍キャベツも2倍…」物価高&酷暑が冬の定番「鍋」を直撃
静岡放送
冬といえば「鍋」。しかし、物価高の波が鍋野菜を襲っています。これから本格的な寒さを迎える中、気軽に鍋が食べられる価格に落ち着くのは、いつ頃になるのでしょうか。 【写真を見る】「きのこ類は1.2倍キャベツも2倍…」物価高&酷暑が冬の定番「鍋」を直撃 静岡市駿河区の鍋専門店「ごっちゃあん」の鍋は、野菜がたっぷり入っているのが特徴ですが、その値上がりに直面しています。 「バランスよく食べてもらいたいので、野菜が高いからっていって、ちょっとしか入れないと見栄えもよくないし、やっぱりみんなうちでお鍋食べれば、おなかもいっぱいになる」(ごっちゃあん 山中与志久さん) <社会部・山口駿平記者> 「全体的な野菜の値上がりの背景にあるのは、今年の暑かった夏の爪痕です」 静岡県吉田町の桑高農園では、約30種類の野菜を栽培していて、いま、葉物野菜が収穫期を迎えています。しかし、同農園・桑高史之さんは「特にキャベツとかの野菜は虫に食われて、青虫とかに食べられて、穴だらけになっちゃうということがある」と肩を落とします。 8月から9月にかけての酷暑、そして、残暑が長引いたことで、例年よりも虫が発生する期間も伸びました。虫食いの被害が収まらず、鍋野菜の収穫量が伸び悩んでいます。 鍋用のコーナーを展開している静岡市駿河区の「フードマーケットマム下川原店」では価格に影響が出ています。同店の佐藤拓也青果部チーフによると「鍋の定番・きのこ類の価格が野菜の相場高で、例年の約1.2倍ほどに上がってしまっている。キャベツも2倍くらいの価格に上がってしまい、お店でも困っている状況」だといいます。 キャベツをはじめ、鍋野菜が例年に比べ、値上がり。客も「キャベツは欲しい。欲しいんだけど…もうちょっとキャベツ下がって」と頭を悩ませます。そこで、佐藤拓也青果部チーフは、来店客が買いやすいように「ハーフサイズを作ったり、工夫させていただいている」と話しています。 では、いつごろから、手に取りやすい価格に落ち着くのでしょうか。 桑高農園の桑高さんは「この後、気温も下がれば虫の被害も落ち着いてくるので、12月中頃になれば、ある程度、個人的にも(価格が)落ち着いてくるのかなと」とみています。また、スーパーでも12月中旬以降に価格が下がると見込んでいて、年末にかけて鍋を楽しみやすい状況になりそうです。
静岡放送