快適な長距離クルーザー:ジープ・アベンジャー 成長過程の特有な個性:BYDドルフィン 魅力的な特徴は多いケド:ボルボEX30 お手頃EV 12台比較(2)
8位:ボルボEX30 期待へ応える特徴は多いが・・
ボルボ最小のバッテリーEV、EX30。ブランドの牽引役として、自ずと多くの期待と注目を集めた。3万ポンド(約567万円)台前半の価格に、充実した装備、特別感のあるデザインなどは、大きな魅力として機能している。 今回やってきたのは、英国価格3万8545ポンド(約729万円)で、シングルモーターのエクステンデッドレンジ。審査員6名からの関心は高かった。タッチモニターでしか操作できない、多くの車載機能の実際に好奇心を抱いた人も多かった。 テスラも、同じようなインターフェイスを備える。しかしシステムは洗練され、メニューやグラフィックのデザインは理解しやすく、遥かに使いやすい。 EX30のタッチモニターも大きいが、ドアミラーの角度調整やグローブボックスの開閉、スピードメーターまで、その1面に集約されている。実際に運転すれば、好ましいデザインだといえないことが見えてくる。 スタイリングは魅力的。運転した印象も良い。車内は開放的で、ルノー・メガーヌ E-テック・エレクトリックとは異なるテイストで、居心地が良い。全体的なパッケージングは素晴らしいだけに、とても惜しい。 リアシートは狭め。プラットフォームを共有する#1より明らかに。荷室容量も318Lと限定的だ。ドライバー監視機能は、交差点への侵入時に左右を確認しただけで、警告を鳴らす。乗り心地は、ブランドのイメージより硬めでもある。 確かに、EX30は期待へ応える特徴も多い。反面、評価の足を引っ張る部分も少なくなかった。それでも、選ばれし12台のノミネートで8位。悪いクルマではない。
ジープ・アベンジャーとBYDドルフィン、ボルボEX30のスペック
■ジープ・アベンジャー・サミット(英国仕様) 英国価格:3万8645ポンド(約730万円) 全長:4080mm 全幅:1780mm 全高:1530mm 最高速度:149km/h 0-100km/h加速:9.0秒 電費:6.2km/kWh 航続距離:394km CO2排出量:- 車両重量:1520kg パワートレイン:永久磁石同期モーター 駆動用バッテリー:50.8kWh 急速充電能力:100kW 最高出力:156ps 最大トルク:26.4kg-m ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動) ■BYDドルフィン・コンフォート(英国仕様) 英国価格:3万140ポンド(約570万円) 全長:4290mm 全幅:1770mm 全高:1570mm 最高速度:160km/h 0-100km/h加速:7.0秒 航続距離:426km 電費:7.0km/kWh CO2排出量:-g/km 車両重量:1658kg パワートレイン:AC非同期モーター 駆動用バッテリー:60.4kWh(実容量) 急速充電能力:88kW 最高出力:203ps 最大トルク:29.5kg-m ギアボックス:1速リダクション(前輪駆動) ■ボルボEX30 シングルモーター・エクステンデッドレンジ・プラス(英国仕様) 英国価格:3万8545ポンド(約729万円) 全長:4233mm 全幅:1836mm 全高:1549mm 最高速度:180km/h 0-100km/h加速:5.3秒 航続距離:476km 電費:5.9km/kWh CO2排出量:- 車両重量:1885kg パワートレイン:永久磁石同期モーター バッテリー:64.0kWh(実容量) 急速充電能力:-kW 最高出力:271ps 最大トルク:34.9kg-m ギアボックス:1速リダクション(後輪駆動) この続きは、お手頃EV 12台比較(3)にて。
AUTOCAR UK(執筆) マックス・エドレストン(撮影) ジャック・ハリソン(撮影) 中嶋健治(翻訳)