君島十和子・57歳になった今だから考える「年齢を重ねてよかったこと」そして「未来の自分」
女優のお仕事をさせていただいていた20代。今思うと、「なんであんなことを悩んでいたのかしら?」と思うようなことを気にしていたことも。
昔だったら選ばなかった辛口のブラックスーツ。今では私らしく着こなせるようになりました。
今までみたいにうまくいかないこともある
「“老い”に対する漠然とした不安はあります。美容的な面だけでなく、この年齢になると、年齢の近い方から大きな病気の経験なども耳にすることも増えていますので、ずっと健康でいられるのかしら?と思うことも。ものすごく健康に気をつけていたとしても、100%大丈夫ということはありませんしね。体力の低下もヒシヒシと感じていて、徹夜なんてしようものなら回復するのに何日もかかってしまうし、更年期もずっと心配のタネでした。 でも、不安にばかりフォーカスしていたら、さらに不調を引き寄せてしまう気がするんです。こうなったら、これをやって……と、解決策までしっかり考えられているならまだいいけれど、人生どんなことが起こるかなんて誰にもわからない。悩んだところでどうにもなりません。だから不安に心を支配されそうになったら、『ま、いっか! なんとかなる』と悩みすぎないようにしています。前向きな気持ちでいることが、ヘルシーな心と体には必要だと思うんです」
いくつになっても“今”の自分のベストを尽くす
「メンタルが強くなったのは、年齢を重ねてよかったことのひとつ。20代の頃の悩みを思い出すと、なんであんなことでいつまでもクヨクヨしてたんだろうと思います。悩まなくていいことを悩まなくなったのも、解決策を見つけやすくなったのも年齢を重ねたからこそ。 心が沈む日だってもちろんあります。自分ではどうにもできない出来事に直面して泣きたくなるような日も。だけど、そこで潰れてしまわないための手段を私は持っています。一番有効なのが、アウトプット。気になること、手放したい感情を紙に全部書き出して、破って捨てるんです。スマホにメモはなんとなく、消去したとしても記録されちゃうような気がするので、私は紙に書く方がすっきりします。書いてるうちに、自分はなんでこんなに心がザワついたのかがわかってくるし、冷静になれるので心配の炎や怒りの炎が鎮火するんです。マイナスの感情を自分の中に留めておくのが一番良くないから、書く→破って捨てるというアクションで体の外に出すようにしています。ネガティヴな感情に支配されて、パフォーマンスが下がってしまうなんてもったいない。今の私のベストを、いつだって発揮していたいから」